長男とは、幼少期から目が合っている感覚はありませんでした。主に話している時に目が合っていないと感じるのですが、名前を呼びながらトントンと肩をたたいて振り向いた時は、一度こちらを見ることはできます。しかし相手の目を見ながら、話を聞いたり話をしたりということは苦手です。自閉症の特性でもありますね。
これは長男自身が認識していることですが、話をする時は相手の目は見ないそうです。理由は何となくイヤだから。何がイヤなのかの説明はできないが、何かが何となくイヤで目を見たくないそうです。
でも、相手の顔は見ているそうです。そうしないと無視されているみたいに勘違いされると長男自身が話してくれています。この指摘はお友達にされたそうです。長男は全然無視していないのに、無視されているみたいと言われて少しショックだったようです。なので、話をする時は相手の頬のあたりを見るように努力しているそうです。
発達障害の特性として視線が合わないということがある
発達障害、特に自閉症の特性として、視線が合わない、合いづらいということがありますよね。
発達障害の人が、「目つきが悪い」と言われてしまうことがあるようですが、それも何となくわかるような気がします。
好きで目つきが悪く見えているわけではない、ということはみなさんも理解して下さっているとは思います。
一般的には「目を合わせて話をすることを知らない」、とか「必要性をわかっていない」、などと言われていますが、長男の場合のように「理由は説明できないが何となくイヤだから」というタイプもあると思います。
知らないなら教えてあげればいいのかというと、今度は目をそらせなくなってじっと見続けて怖がられてしまったりということもあるようなので、やはり「知らない」だけではない、特別な理由があるような気がしています。
その他に、長男の場合は眼球を動かす力が弱く、目が一定の状態で落ち着いているわけではなく、1つのものを見ていても、常に目がチラッチラッと動いているんです。
だからこそ、気づくこともたくさんあるのですが、長男のように、そもそも見続けることが難しい人もいると思うんですよね。
また、相手の目を見て話さなければ、という思いから、見る方に集中してしまい、話が聞けない・出来ないという可能性もあります。
合わせて、相手に共感することが苦手であれば、無表情に見えてしまい、目つきが悪いように感じてしまうのかもしれません。
ちなみに私も目を合わせて話すのは苦手です。
顔の表情からいろんな感情が見えてくるのも疲れるし、情報が読めると疲れてきてしまって、途中で帰りたくなってしまうので、目をそらしていると思われない程度に見ていません。
あまり気を遣い過ぎると、ついなんとかしてあげようと思ってしまうのがイヤで、いろいろとわからなくてもいいように、という防御のようなものです。
ただ、義父母や師匠、医師やカウンセラー、学校の先生など、自分が気を遣うというよりも、教えを乞うような立場でいられる場合は、しっかりと目は合わせています。
マナーとして、知識として
人と話をするときや聞くときに相手の目を見ることは、マナーとして覚えておけばよく、どうしても苦手であれば、一言事前に言っておけばいいと思います。
目を見て話すことに意識が向き過ぎて、話したいことが話せないより、「目を合わせて話せません」と断言して話に集中できる方がいいのではないかと思います。
ただ、目を合わせてくれないと、わかっているのかわかっていないのか、聞いているのか聞いていないのか相手はわからないと思うので、上手な相槌のスキルをつけておくなどする必要があるかもしれませんね。
どうしても目つきが悪いと言われてしまう場合は、カラーコンタクトで黒目を多めにしてみたり、少しだけ顔を上げて上目使いにならないように気をつけたりする方法もあるみたいです。
また目の筋力を鍛えたり、まぶたをマッサージしたりすることで、目の感じが変わってくるようです。
「目は口ほどに物を言う」と言われているように、目はとても大切なコミュニケーションの1つになりますから、もし気にされている方がいるようでしたら、何かしらの対策をとってみてもいいかもしれませんね。
ただ私は、あまり意識しすぎなくてもいいと思います。
特にお子さんの場合、無理に目を合わせるよりも、顔を向けているだけ、目ではなく顔の一部を見ていれば良しとして、聞いたり話したり、そちらに集中されてあげてほしいです。
あとは、楽しく笑って過ごせていれば、目の表情は良くなりますから、目から楽しい雰囲気が出てくるような、生活を整えていく方が大切だと思います。