発達障害児の‘兄弟育児’の大切さ

本サイトはプロモーションリンクを含みます。

私が‘兄弟育児’という言葉を知ったのは、長男が小学2年の時でした。うちには長男と次男の2人の男の子がいて、次男は2歳半差、3学年下(長男が早生まれのため)です。発達障害関連の本を読んでいた時にたまたま見かけた‘兄弟育児’という言葉。「発達障害児本人はもちろんの事、むしろ兄弟の方に注意して気を付けて育てていかなければいけない」というような内容を読んだ時に、ハッとしました。

パニック全盛期の頃

長男4歳、次男2歳の頃。長男はパニック全盛期でした。長男にとっては、大人の私との生活は自分の思う通りにいかない事が多かったのでしょう。時間になれば、遊びを中断させられご飯やお風呂、買い物も子供を置いてはいけないので連れていっていましたから、自分の遊びに夢中になりたい長男にとっては私の都合など、とんだ迷惑だったと思います。
しかし、次男もいて、旦那も育児には協力的ではなかったので、結局私1人ですべての家事育児をやらなければいけない現状もあり、私の両親は遠方に住んでいたので協力も得られず、お金もないので宅配やベビーシッターなども頼めない。
また、旦那がまだその頃は、家で仕事をしていたため、泣くとうるさいと怒られる事も多く、1日の大半は外で過ごす生活でしたので、私の全てが回っていない時期でした。私は当然、休む暇もなければリラックスなどあり得ない。家に帰れば家事が襲ってきて、子供達が寝た後に静かに掃除や作り置きをするなど、自分が寝る時間もままならなくてストレスも溜まっていきました。予定通りになど動いてくれない長男に私の心の余裕がなくなると、つい追いつめてしまうので、長男はたびたびパニックをおこしました。パニックをおこせば、しばらくは長男につきっきりになってしまい、次男はほったらかし状態です。私も未熟でしたので、パニックを予期する事もうまく対処をする事も出来ない時期でした。

お兄ちゃんのところに行かないで

そのうち、このままいけばパニックになるかもしれないな、と私がわかり始めた頃、次男もその空気を感じ取るようになっていたのかもしれません。その時も、きっともうすぐ長男がパニック状態になってしまうだろうと思っていた時でした。当時まだ2歳だった次男が私の所にきて、「お兄ちゃんの所にいかないで」と、とても寂しいような切ないような、言葉では言い表せないような表情をして言うのです。始めは意味がわからず、「どうして?」と思ってしまったのですが、すぐに次男が一人ぼっちになってしまうからだと気づきました。
そこで私は気づかされました。次男はとても我が強い子ですが、空気も人の顔色も読め、気持ちを汲んだりする事も出来ているような子です。何でも器用にこなし、見ただけで真似して1人で覚えていくので、幼少期はさほど手がかからなかったと思える程です。だから、というのは言い訳になるのでしょうが、1人で待っていてもらう事が当たり前になっていました。まだ生まれて2年しかたっていない次男に、長男のパニックを予期させ、その後、何度も1人にしてしまっていた事、長男がパニックをおこすと、自分はかまってもらえなくなることを学習させてしまっていた事をとても反省しました。私が長男を優先させてしまっていた事をとても申し訳なく思いました。私は次男に謝り、これから長男がパニックになったら、次男も連れていこうと、次男を抱っこした状態で対処しようと決め、その後は次男と共にパニック中もその後も過ごしました。

兄弟の思い

その2年後、私は‘兄弟育児’という言葉に出会い、兄弟が抱える悩みや思いはとても簡単には語れる事ではない事を知ります。
次男が育つ環境として、決してうちの家はいい方ではない。私はそう感じていました。朝起きてから夜電池が切れるまで動きまわり、しゃべりまくり、時にはパニックをおこす長男がいて、それにイライラしてしまう私がいて、長男と私の都合で昼寝中でも移動させられてしまう次男の生活は、とても落ち着いていたとは思えません。
「下の子なんてそんなもの」とママ友達はよく言いますが、「そんなもの」よりもっと環境が悪い事を私は気にしていましたし、次男には申し訳ないとも思っています。それでもただ兄の事が大好きで、ひたすらそんな兄の後を追って、一生懸命に遊ぼうとする健気な姿と、そんな次男の思いを未だにまったく理解できない長男。なんだかんだいいながら、結局は仲良く遊んではいますが、やはり、次男の気苦労が多く感じてしまうのは否めません。将来、次男が長男の面倒を見なくてもいいように、次男が次男の人生を歩めるように、今出来る事をやっていきたいと思っています。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。