幼いからこそ難しく楽しい7歳の子育て

娘の話を聞いた私はちょっとした怖さを感じ、とにかく言われても言い返せない娘の気持ちの弱さも原因だと思い「何で言われたら言い返さないの?やったらやり返せと言うのはお母さんも好きではないけれど、それは時と場合にもよるんだよ。そういう子は強い子には何も言わないでしょう?あなたはやられても大人しくしているから何をやっても大丈夫だと思われているのかもしれないよ。わざとみんなに聞こえるような声で『やめて!どうしてそんな事をするの?』とか「アホって言う方がアホだ!」くらい言っても良いよ!」と言うと「私は学校ではそんな言い方はしたくない」と言うのです。生まれ持ってのバカまじめな性格がこんなところで出てしまっているのです。

少しイライラしてしまいついつい娘を追い詰めてしまう様な事を言ってしまったと思った私は「でも大丈夫だよ。みんな見ているうちに誰が悪いか分かる様になるから。お母さんも先生もちゃんと分かっているし、お友達も最初は分からなくてもだんだん分かってくれるから。意地悪な事ばかりしている子はきっとその内お友達がいなくなっちゃうよ。だから大丈夫。みんな分かってくれるから。」と娘に言い聞かせました。

親として何が出来るのか

初めてよそ様の子供を怒る

正直言って私は日々の出来事に腹もたっていましたが、娘の話を聞いただけで実際に現場を見ていなかったので、安易にその子に注意する事も親御さんに言う事も出来ず「どうしたら良いのか。でもこのまま放置すると高学年で悪化するのではないか」と悩み毎晩主人にも相談しました。主人は「それ、親はどんな教育をしているんだ?」と言いはするもの解決策が出て来るわけでもなく、結局私が何とかするしかありませんでした。

そんな時、何度か学校に出向いたり子供たちが遊ぶ場所に出向く機会が出て来て、娘のお友達が娘を仲間外れにしたりよそ様のお宅の物を盗ろうとしたりする姿を目撃する様になったのです。
今までよそ様の子に怒ったりした事はなかった私ですが、見て見ぬふりをする事はこの子にとっても良くないと思い、最初は注意、そして何度言っても分からない時は怒ったりもしました。そしてその怒った事をその子の親御さんにも「こんな事があったので怒らせて頂きました」と伝える様にしました。
私にとってよそ様の子を怒ると言う事はとても勇気のいる行動ではありましたが、娘の為にもその子の為にも見て見ぬふりは出来ないと思っての事でした。
親御さんはその時実際にどう感じていらっしゃるのか分かりませんが「どんどん怒ってやって下さい。」との事でしたので少しホッとした自分もいました。
そして勿論その事を先生にも伝えました。

改善に向けて一歩ずつ

何度か先生にも相談して行くと、「ちくり」だと言われ先生には何も言えない娘に対して先生は、「口頭で言いにくかったらお手紙に書いて渡してくれると言うのはどうでしょう?私も手を焼いていまして、お母さんが言う様に高学年になった時が心配で。」との事でした。
先生が手紙と言う案をくれた事を娘に伝えると、ただそれだけで娘はちょっと安心した様子でした。

一時に比べると最近少し状況は良くなって来た様に思いますが、娘の蕁麻疹はまだ出続けています。
保育所から小学校に入学してわずか数か月の間に環境がここまで変わるとは私も思っていませんでしたし、娘も想像していなかったと思います。

全てが親にとっても子供にとっても大切な経験

私には10歳の息子もいますが、男の子と女の子の違いもとても感じています。
男の子にとって「つまらない出来事」が女の子にとっては悩んでしまう程「辛い事」な時もある様です。男の子は「単純」ですが女の子は「複雑」と感じる事も多いです。
もしかしたら息子が娘と同じ状況になったとしても上手くすり抜けていたのかもしれないと思う時もありますが、サバサバした男の子と女の子では感じ方も違うのだとも思います。そして保育所の時は当たり前の様に先生に頼っていた娘が、周りの目を気にして先生に言えなくなってしまった事、これもこの年齢の成長過程であり大切な経験なのだとも思っています。

ただ、娘に限らず、何か問題があった時に親でも先生でも友達でも、誰か一人で良いので相談出来る相手がいるととても楽になれると思いますし、親が子供のちょっとした異変を見逃さない事も大切だと思います。
小学校に入学すると同時に突然色々な事を自分で考えたり解決したり、そして急に成長しなければならない事も多く、戸惑うお子さんも多いと思いますし、親の育児に対する考えもそれまでとは変わると思います。

7歳でしか感じられない「今」を大切に

色々な経験を元に子供も親も一緒に成長して行くのだと思いますが、決して大変な事ばかりではありません。
一年生はまだまだとっても素直で可愛く、女の子はオシャレにも興味を示す様になります。
「今日はどの洋服を着て行こう」と言う話で盛り上がったり、髪の毛を結ってあげる時に「今日はこんな髪型にして」と言って来たり、寝る前になると「ママ、ギューってして」と抱き着いて来たり。
男の子は女の子以上に幼さを感じる事も多く、女の子にはないふざけ方をしたり、人前でも平気で甘えて来たり。
こんな事が出来るのももうあと何年かだと思います。
大変な事があるからこそ「7歳の子供」にしか出来ない事、その時その時を大切に、そして時には真剣に、時には明るく楽しく、周りの力を借りながら自分も一緒に成長して行けたらそれは最高の時を過ごしているのだと思います。

育児で「悩む事」は当たり前。その姿を見て子供は育つ。

私の様によその子供がいけない事をしていると分かっていても注意が出来ずに目をそらしてしまう方も多いのではないかと思います。
ですが「自分の子供を守れるのは私しかいない」と思うと、自分が誰にどう思われようとそんな事はどうでも良く、自分の子供事だけを第一に考え、今まで出来なかった行動をする事が出来る様になるものです。
きっと親のその姿、その気持ちが子供にも通じ、子供も少しずつ強く優しくなって行けるのだと思います。

いつの時も育児には悩みがつきものです。悩みが全くない育児はありません。
だから一人で悩んだり肩に力を入れ過ぎる必要は全くないのです。
今与えられた状況を自分でどのように解釈し、親にとっても子供にとってもプラスになる様に考え、辛い事があっても子供の前では出来るだけ笑顔で過ごす。でも、悲しい時は一緒になって泣いてありのままの姿を見せるのも良いと思います。
それが子供にも安心感を与え、いつか必ず良い結果を導いてくれると信じて私は日々育児に励んでいます。

ABOUTこの記事をかいた人

1975年生まれ(41歳)の「10歳の男の子」と「7歳の女の子」のママです。 「死産」「流産」と辛い経験を乗り越え、日々悩み、笑い、周りの協力を得ながら楽しく育児しています。 ワーキングママを経験し、現在は専業主婦をしながら子供と一緒に成長中です。