8歳になる男の子の子育てについて、その難しさや楽しさ

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8歳という年齢

8歳という年齢は、一般的に中間反抗期なんて言われることもある、嫌々期と思春期の中間に起こる反抗期にあったりして、ちょっと難しいお年頃のようです。私は息子が8歳の時は「8歳だから大変」と特に感じたことはありませんでしたが、今思い返すと、子供の様子にそれまでとは違う変化があったようにも思います。
8歳というと、ちょうど小学校2~3年生。低学年と中学年では一般的にもイメージが大きく異なるように、この時期に子供は心も体も大きく成長するようです。授業参観に行くと、うちの子以外の子の成長ぶりにも驚きました。
うちの息子の場合、保育園児の時は感じなかった男臭い体臭を感じるようになったのもこの頃です。体もちょっと大きめで汗っかきな息子ですが、保育園にいたころは、まだ赤ちゃんの残り香があったように思います。でも、小学生に上がったころから、寝具から主人の体臭に近い香りを感じたとき、ああ、男の子から男性に近づいていくんだなーと感じました。

周囲と自分を比較するようになる

小学校に慣れてきて、友達づきあいも広がっています。他の友達と自分を比較して考えるようになったのも、このころからのような気がします。うちは私のことを昔から「ママ」と呼んでいますが、学校では「お母さん」と呼んでいるらしく、この使い分けが始まったのも8歳くらいだったと思います。保育園では自分の中でOKならばよかったことが、だんだん周囲の友達が基準になってきていました。また息子から聞いた話ですが、1年生の時はちょっとしたことで学校で泣いてしまう子もいたものの、2年生以上になると人前で泣く子はほとんどいなくなったようです。
ただ人と比較することが多くなる分、周囲の友達が自分たちと違うと気になるようですね。自分の子供時代にもなんとなく(うっすらとした記憶ながら)経験がありますが、クラスメイトの言動がちょっと違うと、ちょっかいを出したり出されたり、という事があったように思います。

気持ちの表現を言葉でしようとする


気持ちの表現方法も、変わってきていたかもしれません。どこで聞いたのかは忘れてしまいましたが、実は子どもというのは、言葉を自分のものとして組み立てて話せるようになるのは9歳くらいからなのだそうです。それまでは、おそらく覚えたセリフを組み合わせて、状況に応じて使い分けていると言った方が正しいのでしょう。自分の考えを文章にして、書いたり話したりしはじめるのは、この頃なのかもしれません。
でもその分、上手く文章にできない葛藤があるんだと思います。大人が「~しなさい」「~ちゃだめ」というのに意見しようとしても、どうしても語彙が足りない、言葉で気持ちを表現できないジレンマが発生するのでしょうか。うちの子は面倒くさがってムスッと黙ってしまう方でしたが、「うるさいなあ」「うざい」というような反抗的態度は、こういったところから来るのかもしれません。

善悪の判断や矛盾を意識し始める

物事の善悪に対して自分で判断しようとしたり、大人の言っていることへの矛盾に気づき始めるのも、この時期だったかもしれません。うちの子はどういうわけか、ふと保育園時代の出来事を思い出し、「実は前にこういうことをしちゃったんだ」と、ある日突然懺悔されることが多々ありました。本人いわく、その時は悪いこととはあまり思わなかったけど、今思い返すと怒られるようなことだったと気づいて、黙っているのが心苦しくなったという理由のようです。
一方で、親のいうことや先生のいう事には、基本的には従わなきゃと思いつつも、ちょっと変じゃない?なんで?という小さな疑問が生じ始めていたように思います。うちの子のケースであまり具体的に例に挙げられるようなことを思い出せないのですが、なんとなくそういうことを感じるような出来事はあったように思います。

他者の立場を想像できるか

それから、力が強くなってきて、知恵もついて、できることが増えます。その分、本人は意図しなくても、弱い物を虐げられる力がついてしまいます。自己と他者の区別が明確になってきてはいるものの、他者の立場や気持ち、一般的な常識、自分の行動の結果について想像するための知識や経験はまだまだ不足していると思います。
うちの息子は、たしか8歳か9歳くらいの時に、掃除の時間にふと出てきたカエルを興味本位で殺したことを、なんでもないことのように私に教えてくれたことがありました。普段穏やかで気の優しい子だけに、ギョッとしましたが、「ああ、この子はまだそのことが大人をギョッとさせるってことがわからないんだ」と思いました。大人の常識で善悪を簡単に決めつけて子供に話しても、子供の心にしっくりくるとは思えませんし、どう返そうかちょっと悩みました。
ちなみに私が子供にした返答は「生き物を殺してはいけないとは、簡単には言えないけどね、やっぱり何も感じないのはよくないと思うよ。ママや先生だって、蜂やゴキブリが家に居たら殺すだろうし。でも、生き物を殺すことを面白いと感じるような人間には、なってほしくないなあ。人にはね、相手の痛そうな場面を見ると、自分も痛いと感じるような反応があるんだって。それが壊れちゃうと、他人を傷つけても平気な人間になっちゃうかもしれない。生き物をまったく殺さないで過ごしていくことはできないけど、せめて殺した、傷つけたと感じたときに、後味の悪い、嫌な気持ちになるっていう感覚はなくさないことが、大事なんじゃないかなあ」という、歯切れの悪いものでしたが、息子はなんとかわかってくれたようで、カエルに悪いことをしたと言っていました。私のアドバイスが適切だったのかどうかわかりません。多分、明確な正解は存在しないんだと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

30代後半、10歳と5歳の男の子の母です。 平日は、子供を学童と保育園に預けてパートタイマーとして働いています。慌ただしいながらも頑張りすぎず、気楽で楽しい育児をモットーに、賑やかで幸せな日々を送っています。