これには正解がなく、あえて言うなら早い方が良いと思います。
その理由は、しつけ箸を使うことで正しいお箸の持ち方が身に付くわけではないことにあります。
実際多いのは、しつけ箸を使っている時は綺麗に持てていたのに、普通のお箸に変えた途端形が崩れて以前の持ち方に逆戻りしてしまうということ。
しつけ箸のタイプにもよりますが、ステップアップタイプではないしつけ箸を使用した場合、いざ通常のお箸を持った時にギャップがありすぎて矯正前の状態に戻ってしまうことが多いのです。
実際わが家の長女もしつけ箸と通常のお箸を交互に繰り返して、少しずつ正しい持ち方を定着させている状態です。
そのため、しつけ箸が合う合わないを判断する意味で早めに使い始めることをおすすめしたいです。
しつけ箸だけが全てじゃない
ここまでしつけ箸での矯正のお話をしてきましたが、もちろんしつけ箸を使わなければ正しい持ち方を覚えられないわけではありません。
経験豊富な先生が幼稚園や保育園におられる場合は、お弁当や給食の時間に指導を行うことがあるのです。
親が教えてあげられるのが理想ではありますが、私のように親自身がお箸の持ち方に自信が無いという方も多くいらっしゃいますよね。
その場合でも集団生活の力を借りることで、親がしんどい思いをせず更に子ども自身も無理なく自然に学ぶことができるのです。
実は、わが家の長男は発達がゆっくりだったこともあり、一般的にお箸を使える年齢になってもスプーンとフォークを使うのがやっとの状態でした。
先生方は長男の成長に合わせて焦らずゆっくり見守って下さっていましたが、私自身は小学校にあがるまでにはお箸が使えるようになって欲しいという思いが強く、年々焦るようになっていました。
そんな幼稚園生活最後の年に思い切って先生に相談をしてみると、お弁当の時間に少しずつ挑戦をさせてもらえることになったのです。
最初は嫌にならないよう、スプーンとフォークの合間に時々お箸を使うところから始めました。
次はつかみやすいものだけお箸を使って食べるようになりました。
その際
「こうしたら持ちやすくないかな?」
と、さり気なく正しい持ち方を覚えられるよう誘導してくださいました。
そうして約一年、先生と二人三脚でお箸の練習をした長男。
どうなったと思いますか?
家族の中で誰よりも綺麗にお箸を使えるようになって小学校に進学することができたのです。
当時の先生には感謝してもしきれない思いです。
このように子どものお箸の持ち方が気になっている方は、幼稚園や保育園に相談するのも一つですよ。
保育のプロの意見は大変参考になりますし、私のように家庭での指導方法について良いアドバイスをいただけるかもしれません。
まとめ
わが子には正しいお箸の持ち方を覚えて欲しいと思う親心。
何をしたらいいか悩む気持ちはよくわかります。
正しいお箸の持ち方=しつけ箸
と一般的には言われていますが、私自身は必ずしもしつけ箸が必要だとは思いません。
というのは、しつけ箸を始めたからといってどのくらいで矯正が完了するという答えがないからなのです。
しつけ箸が合う子は1ヶ月もかからず正しいお箸の持ち方を覚えられることもあります。
逆にしつけ箸に依存してしまう子は、何ヶ月経っても定着せず、なかなか通常のお箸を使いこなすことができません。
ただどの子にも言えることは、早く矯正を完了させることよりも楽しくお箸を使えることが何よりも大切だということです。
しつけ箸を使うことが楽しいと感じる子には、長期間になってもどんどんしつけ箸を使わせてあげましょう。
周りの子たちと同じ通常のお箸を使うことが楽しいと感じる子には、先生や集団生活の力を借りて学ばせてあげましょう。
そうすることでお子さん自身が正しく持つことを意識できるようになり、『矯正』ではなく『練習』する気持ちで続けられると思います。
お子さんに合った方法で、正しく綺麗なお箸の持ち方が身につけられるといいですね!
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