子育てをしたことがある方なら一度は経験したことがあるかと思います。
赤ちゃんの夜泣き。
おむつが汚れているわけでも、お腹が空いているわけでも、特別体調が悪いわけでもない。
抱っこをしても、あやしても、泣き続けるわが子。
「自分が泣きたいくらい」
そう思って赤ちゃんと一緒に涙するママも少なくはありません。
なにをしても泣き止まないわが子を前にあなたはどうしますか?
必死にあやし続けますか?
それとも諦めて放置をしますか?
今回は赤ちゃんの夜泣きと、夜泣きを放置することについてお話しします。
そもそも夜泣きとはなに?
夜泣きとは、おむつが汚れていたりお腹が空いていたりというはっきりとした理由がなく、深夜突然赤ちゃんが泣き出すことを言います。
赤ちゃんは眠りが浅く、大人よりも目覚めやすい傾向にあります。
そのため赤ちゃんの性格や環境で個人差はありますが、特に生後4ヶ月頃から1歳半頃までに起こりやすいと言われています。
夜泣きの原因はなに?
夜泣きの原因として主に以下のものがあります。
・昼間に受けた刺激で夜中に脳が興奮した
・いつもと違う生活パターンでリズムが狂った
・日中の怖い記憶がよみがえって怖い夢を見た
主に脳の問題なのですよね。
日頃から繊細な子は刺激を受けやすく夜泣きが起こりやすい傾向にあります。
逆に鈍感な子は夜泣きをほとんどせず低月齢の頃からぐっすり眠れたりと、赤ちゃんのタイプによって大きく変わってきます。
実際わが子たち3人ともタイプはバラバラで、長男は深夜によく怯えるように泣く子で、長女と次女は朝までぐっすり眠ってくれる子でした。
「こんなに違うものなのか」と驚いたのを覚えています。
ひどい夜泣きが長く続いたわが家
わが家の長男は新生児の頃から大変繊細で、小さな物音やわずかの刺激で目を覚まして泣き出すような子でした。
特に静まりかえった深夜は日中以上に敏感になるのか、突然火がついたように泣き出して抱っこも受け付けなくなることは珍しくありませんでした。
それが生後5ヶ月から2歳半までと大変長く続きました。
近所の友人が遊びに来た日の夜のことです。
日中楽しそうに遊んでいたので夜はぐっすり眠れるのではと思っていました。
しかし想像していたことと全く逆のことが起こったのです。
どうにもならず泣きながら虐待ダイヤルに電話
いつものように深夜目覚めた長男は、抱っこをしてもあやしても、一向に落ち着く気配はありませんでした。
集合住宅に住んでいることもあり必死に泣き止ませようとしましたが、こちらが必死になるほど長男はひどく泣き叫ぶのですよね。
無意識のうちに長男を布団に置き、気づいた時にはトイレにこもって一人で泣いていました。
扉の外から長男の鳴き声が聞こえてき、どうすることもできないことへの不甲斐なさと、泣かせ続けていることへの罪悪感で、無我夢中で虐待ダイヤルに電話をかけました。
自分でもわけがわからず
「これは虐待ですか?育児放棄ですか?」
と泣きながらただただ質問を繰り返していました。
どうにもならない気持ちを吐き出して、徐々に冷静になることができました。
「なにをしても泣き止まなくて、お母さんなのにわが子の気持ちがわかりません」
そう話すと、一度長男の元へ行くように言われました。
言われたとおり布団に戻ると、長男はまぶたを真っ赤に腫らして泣き疲れて寝ていたのです。
その姿を見て力が抜けて涙が溢れてきました。
放置はほったらかすことではなく見守ること
当時の私は長男の泣き声に過剰に反応して、泣けばすぐ駆けつけ泣き止ませようと必死でした。
そうすることでお互い離れることができず悪循環に陥っていたのです。
日本では夜泣きが当たり前のように言われていますが、実は欧米ではそうではありません。
正確には夜泣きという概念がないのです。
欧米の子育ては自立性と自主性を育てるために、あえて小さい頃から一人で寝る習慣をつけさせる家庭が多いのです。
添い寝や添い乳が当たり前の日本では想像できませんよね。
もちろん欧米の赤ちゃんも夜中に泣くことは普通にあります。
しかし日本のように急いで駆けつけて抱っこをするわけではありません。
泣き出してもすぐに駆けつけず少し様子を見、頃合いを図って声をかけるなどして安心させてあげます。
その間隔を少しずつ広げて繰り返し、自分で眠る力をつけてあげるのです。
日本で夜泣きを放置するとどうしても罪悪感に苛まれますよね。
「早く泣き止ませないと」
そうして自分を追い込んでしまうママたちはたくさんいらっしゃいます。
しかし、ほったらかすことが良くないのであって、放置することは時には必要なことなのです。
欧米のようにはいかなくとも、急いで泣き止ませようとすることをやめるだけでも良い効果があるのではないでしょうか。
赤ちゃん自身は自分で眠る力が身につきますし、ママも追い詰められることなくゆとりを持って接することができると思います。
「ほったらかしている」と思わず「見守っている」と思うことが大切です。
夜泣きは無理におさめようとしないで
サイレントベビーという言葉を聞いたことはありませんか?
泣いても相手をされないことが続くことで、泣いて感情を表すことができなくなる赤ちゃんのことを言います。
「夜泣きを放置するとサイレントベビーになってしまうのでは?」
と心配されている方は非常に多いかと思います。
実際私も不安ではありました。
しかしそれは極端にほったらかした場合に起こるのです。
神経質になりすぎる必要はないでしょう。
それでは具体的に『見守り』とはどのようなことなのでしょうか?
①夜泣きは仕方ないものだと受け止めること
夜泣きは一般的に低月齢の間に起こるものです。
成長とともに落ち着いて行くと思って、まずは受け止めてあげましょう。
②まずは5分ほど様子を見て
夜中に泣き出してもすぐに抱っこをせず、原因を探るためにまずは落ち着いて様子を見ましょう。
その後思い当たる原因を取り除いても泣き止まなければ夜泣きだと判断して対応しましょう。
③無理に泣き止ませようと思わないで
特にこれといった理由がなく泣き出すのが夜泣きです。
おむつやお腹の空き具合や体調に問題がなければ、急いで泣き止ませようと思わなくて大丈夫です。
③どうしても泣き止まなければ割り切って見守りに徹して
様子見後、声をかけたりトントンしてあげたりしても泣き止まない場合は見守りに徹しましょう。
そうして赤ちゃんもママもお互いに落ち着いてきた時にぎゅっと抱きしめてあげましょう。
夜泣きの見守りには周りの人たちの理解が必要
私自身、以前は周りのことを気にしすぎていたせいで、夜泣きの時に長男に意識を向けるのではなく外にばかり意識を向けていました。
結果泣き止まず、長男も自分もお互いに苦しくなっていたように感じます。
「夜泣きを放置する」
そのこと自体は日本の環境では難しく理解されにくいことです。
しかし、見守る意味での放置は悪いことではないのですよ。
赤ちゃんにとってもママにとっても必要な大切な時間なのです。
その時間を積み重ねることで、本当の意味でわが子と向き合えるようになるのだと思います。
ママが穏やかな気持ちで『見守り』をするためには周りの方たちの理解が必要になってきます。
周りの方たちは『放置』と受け取らず、ママの『見守り』を受け入れてあげてくださいね。
子育てをしていると思いどおりにならず悩むことも多いかと思います。
特に個人差が大きい夜泣きは、終わりが見えず途方に暮れる思いでしょう。
しかし、必ず終わりはやってきます。
周りの子と比べたり自分を責めたりせず、自分のペースで赤ちゃんと向き合っていきましょうね。
焦らなくていいのですよ。