発達障害の人数が増えている?

日本は‘発達障害大国’と言われていますね。最近では発達障害の特性を持つ人数が増えているとも言われています。文部科学省の調査でも特別支援級や通級に通っている人数は確かに増えています。

本当に増えているのか

本当に発達障害の人は増えているのでしょうか?発達障害あるある話ですが、特性を持つ人は昔からいたと言われていますよね。しかし昔の時代には発達障害という概念もなかったし、‘変わった人’などと思われていました。確かに私が小学校の頃にも、落ち着きのない子やものすごく忘れ物が多い子、人とのコミュニケーションが明らかに取れていない子や空気が読めない子はいたと思います。しかし、そういう子だと思っていたし、子供時代にはさほど子供間では問題はなかったとも思います。子供同士なので、‘そういう子’としてそのままを受け入れるのは子供の方が上手だと思います。
ただ、大人対子供の場合、先生と生徒、親と子供といった場面では、昔の時代は理解はなかったでしょう。よく怒られていましたし、日本はとにかくみんなと同じを求められる国民性によって、特性を持った子達にとっては理解してもらえずに生きにくい時間を過ごしていたと思います。そうやって大人になった人達が、努力不足ではない違和感を、一生懸命伝え続けた事、発達障害という概念がわかってきたことで、診断を受けることができるようになり、理解が進み、結果として統計を取ると人数が増えている結果になっているのではないかと考えられます。

私が疑問に思う事

長男の発達障害の診断を含め、発達検査でわかる凸凹の差を一定の基準で測れるものもあるでしょう。現在でも子供の診断を拒否する親もいる中で、育てにくさを感じている親が積極的に診断を受けるようになってきた事も人数が増えてきている現状につながっていると思います。
私も積極的に診断を受け、発達障害とわかった事でホッとした事や助かっている事が多々あります。しかし、診断を受ける医師により、判断が違うという経験もしています。
長男が最初に診断を受けた医師、その後に通院し、定期的に診察を受けた医師は違う医師です。まずその2人の医師の診断が少し違っていたのです。そして医師の転院により、現在はまた違う医師に診察を受けています。医師も違う人間なので考え方も当然違います。人が変わる事で、診断の違いがあるという経験をしました。発達検査だけではなく、幼少期の様子が診断の大きな材料になっていることはご存知だと思います。同じ特性を持った子であっても、親の感じ方や伝え方の違い、医師の考え方の違いにより、診断に違いが出るのでは?という疑問が残りました。この疑問は未だに解決していません。人が人を診断するという時点で、この辺の問題は解決するという事ではないのでしょう。私達は担当になった医師の判断を信じるしかありませんから。

支援級の数は足りていない

発達障害と診断される子供が増える一方で、支援級や支援出来る教師の数は足りていないようです。実際に文部科学省のデータでも、支援級の数が通級に通っている子供の数と同じ倍率で増えているわけではありません。通級の場合は、担任の理解も必要になりますが、その辺の認識も担任によりけり、という状態が現状です。しかし、理解されながら過ごせる子供も確実に増えています。昔の時代に努力不足と言われ、何か違うと思いながらも自信を持てずに生き辛さを感じていた子供の人数は、明らかに現代では減っているでしょう。
まだまだ発達障害の分野は発展中の分野ということになりますね。

大人の発達障害

子供は周りの大人の理解があれば、発達障害の特性も受け入れられやすくなりました。しかし大人はどうでしょう。大人であるという事で、子供よりも深刻な現状があるような気がします。大人なんだから自分でなんとかできるでしょ。と思われがちな気がするのは私だけではないと思います。実際、大人の方は、自分で健常者との関わりを、失敗経験からなんとかしていけるような工夫をせざるを得ない状況になっている事が多いようです。
発達障害であろうとなかろうと、特性があろうとなかろうと、相手をそのまま受け入れられ、お互いに助けあえる時代になってくれたらいいなと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。