日々、母親業、お疲れさまです。
最近、子どもをしつけることは、主に母親(家庭)がすることだとされているように思います。母親がしつけていないから、という言葉からも感じます。でも母親(家庭)だけでは、なかなか全てをしつけることは難しいように思います。
しつけとは、日常の中で、その時に見合った行動をすることの訓練だと思っています。例えば、食事の前には、「いただきます」と言うということを子どもに教え、練習させる。これは、誰もがわかる、誰もが気持ちがよい行動です。これを「しつけ」、と私は考えます。
学校は勉強だけするところ?
価値観が多様化している現代では、家庭で行えるしつけは、その家庭ごとに異なることがあります。どこの家庭が一番正しい、といったことは、決められることではありませんから、そうした異なるしつけにふれることのできる場所が、学校ではないかと思います。
私たちも経験してきたように、学校には、さまざまなご家庭の子どもが集まって、同じ時間を過ごします。寝癖ぼうぼうでくる子もいるし、キレイに髪を結ってくる子もいます。落ちそうな荷物をズルズル引きずってくる子もいるし、ランドセル一つの子もいます。先日、こんなことがありました。学校のお祭りで、母親から食べ歩きを注意されていた子がいました。言動から、食べ歩きは絶対にダメのようでした。周りの子は、食べ歩きどころではなく、食べ走りをしていましたが…。
そうした中で、いろいろな子と友達になりながら、いろいろなしつけをみることができる。これは素晴らしいことだと、私は考えます。子どもたちが互いに、そういうしつけもあるのか、と発見し、そのしつけを受け入れることができると思うからです。
学校でしかできないしつけ
また、学校は集団生活ですから、集団で行うしつけを学ぶことができます。例えば、授業は座って受けること、発言する時は手をあげること、などから、お友達と接する時のマナー、話し合うことや仕事を共有したり分担したりすることなど、これもしつけになると思います。学校でのしつけは、家庭での自分だけが行うことではなく、集団のために行うことなのですから、学校でしか行えません。
家庭と学校と、両方で刺激しあうのが理想
家庭ごとのしつけと、集団生活の中でおこなわれるしつけ、どちらもとても大切なことと思います。しつけは母親(家庭)がやればよい、といった考えは、非常に偏った考えかと思います。集団でのしつけは、やはり学校で行われるのが一番でしょうし、個々のしつけは、家庭が一番やりやすいと思います。また、集団でのしつけは、母親(家庭)にはできないしつけを補いますし、母親(家庭)のしつけは、学校で役立つのですから。