2 歳児の子育てについて

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それは、なんでも嫌!という息子の反抗期を逆手に取ったものでした。やってほしいことをわざと「絶対やっちゃだめ!」というのです。出かけるときの玄関先で「この靴は絶対はいちゃダメ!」というと、息子さんは「はく、はく」というんだそうです。単純ながら思いもつきませんでした。イヤイヤ期の子育ての中で、こんなユーモアのある方法を思いついた知人の方をすごいなと感じました。この方、普段からユーモアのある方でした。そのお子さんはすでに高校生くらいになっていましたが、マイペースでお母さん思いの優しい子に育っているようです。

でも振り返ると、私にも子供のイヤイヤに手を焼いていたとき、上手くなだめられたときにパターンがいくつかあったことを思い出しました。一つは、「じゃあ、しなくていいよ。やめる?でもこれやらないと、大変なことになるよ~」と、とりあえず無理強いをやめたときです。

例えば、車通りの多い道でベビーカーに乗りたくないと言い出したら「じゃあ乗らなくていいよ。でも、ママは荷物もあって手をつなげないから、車にひかれちゃうかもしれないよ?そしたらすっごく痛いし、怪我して遊べなくなっちゃうよ。それでもいい?どうする?乗る?歩く?」というように、ちょっと大げさに解説して、最終的に子供にどうするかの判断をゆだねる方法です。子供は自分の意志でそれを選択したと思うので、納得して従ってくれます。

もう一つの方法は、できない理由を大げさに作り上げて一芝居打つ方法です。例えば、飲食禁止のところで飲み物が飲みたい、お菓子が食べたいといいだしたら、その入れ物をだして「あれ?おかしいな?開かないや。壊れちゃったみたい」とか「ああ~これ辛いやつだった、食べたら口がひりひりになっちゃうけどどうする?」とか言ってみるのです。お友達の家で、触ってほしくない場所に興味をもってしまったら、「あそこにさわると大変だよ。ボンって爆発するかもしれないよ?やってみる?」なんて風に言ってみたこともありました。

また、危険なことをしているときのやめさせ方ですが、言って聞かない時は手を上げることもありました。できるだけ大げさに「危ない!」とか「だめ!」とか、声色を変えていうようにはしていましたが、その声が届かない時は頭をパシンとたたきました。子供は泣きます。しばらく泣いて、少し落ち着いてから「これをやって、もし怪我したら、こんな痛さじゃ済まないんだよ!」と強くいってきかせ、あとは抱っこしてあげました。

兄弟がいるとさらに大変


色々な工夫をして日々を乗り切っていたイヤイヤ期ですが、大変だったのは次男より長男の時かもしれません。性格的には次男の方が激しいんですが、次男の時は、イヤイヤの対応にはお兄ちゃんの手を半分借りていたので(私のいう事よりよく聞くので)あまり大変だとも思いませんでしたが。まあ、次男になるとちょっとイヤイヤをされても、こっちも動じなくなっていたせいもあるんですけれどね。

ただ、私の場合長男と次男が5歳離れているので、イヤイヤ期の子どもの下にもうひとり赤ちゃんがいる、という経験はしたことがありません。年齢の近い兄弟姉妹のいるご家庭では、もっといろいろな苦労があるようです。知り合いに、6歳児の下に2歳時、その下に乳児ちゃんと、3人のお子さんの子育てに追われている方がいますが、お母さんはどうにも疲れ果てた顔をしています。

どうしても乳児ちゃんには一日中手がかかるし、一番上の子もまだ自分ですべてできるわけではありません。真ん中の子は自我が強くやんちゃで、ちょっと目を離したすきにすぐどこかへ行ってしまいます。ご機嫌がめまぐるしくかわり、ちょっと1~2時間おしゃべりをしている間にも、その子は必ず1回はぐずってエビぞりになっています。お母さんのカバンにお菓子が入っていることも知っているので、勝手に出そうとします。ある意味、乳児ちゃんより大変のようで、その子はなかなか実家にも預けられないんだそうです。さらに上の子と真ん中の子も、ちょっと一緒にいると喧嘩を始めるようです。

また、先日スーパーでは双子の女の子を見かけました。たぶん2歳くらいだと思います。一人が泣き出すともう一人も泣きだし、二人してぐちゃぐちゃの顔をしていました。年子や双子だと、片方のイヤイヤにもう一人もつられるでしょうから、さぞ大変だろうと思います。でもそのママさんは、いつものことだと思っているのか冷静に対応していました。

ストレスはためこまないのが大事

そのように考えると、年の近い兄弟がいなかった分、おそらく私は楽な方だったのだと思います。だから私がストレスなんて言っても「そんなもんじゃない」と怒られるかもしれませんが、それでもイラッとさせられることは度々ありました。

私が2歳児の育児でストレスをためないために心がけていたことは、あんまり我慢しない事でした。相手が2歳児だからといって、頭に来るときは来るんです。その時は怒ります。チビ相手に大人げないんですが、ため込んでずっと機嫌が悪いままでいるよりは「こら~!!!」って怒って、子供がケロッとしたら自分もケロッと忘れてしまうくらいの方が、全体的に見ていいかなと思ったのです。

私は変な理想があったのですが、男の子の母親になったときにはいわゆる「肝っ玉かあちゃん」みたいなのに憧れていました。やんちゃな男の子相手に「この悪ガキ!!」なんて怒鳴りながらも、頼りがいのある、肝のすわった動じないお母さんです。

私の母親が全く違うタイプでしたし、私自身も自分がメンタルがそう強くない方だと自覚していますから、きれいで優しい理想的なお母さんなんて、きっと演じられないことはわかっていましたから。ドラえもんに出てくる、のび太君やジャイアンのお母さんみたいに、怒ったり笑ったり、いかにもお母さんっていうような、安定した存在でありたいと思っているのです。

子供が小児科でぎゃんぎゃん泣いても、お菓子がほしいとスーパーで泣いても、嫌だなあという気持ちより「元気がいいけどしょうがない子だなあ」と、その状況を半分面白がるようにしていました。周囲の方にはご迷惑をかけているので、それもどうかとも思うんですが、でも大人にしたら何でもない事に必死になっている姿って、なんか子どもならではで、面白くて愛おしい。そう思うと、あまりストレスにもならなくなります。

大変な時期も過ぎればあっという間

うちの子どもたちはもうある程度話の分かる歳になってきていて、これから起こる反抗期と言えばもっとたいへんな思春期が控えています。2歳児は一般的に言ってまだ赤ちゃんです。子供が小さい時はすべてが大変に思えますが、あっという間に赤ちゃん時代は過ぎ去ってしまいます。

うちはもう、下の子が小学校に入学したら、幼児ちゃんすらいなくなります。小学校に入学すると、駄々をこねて泣き叫ぶこともありません。顔をぐちゃぐちゃにして、わけのわからないことを世界の終りのように訴えることもなくなります。そう思うとなんだか寂しくて、外出先や保育園で赤ちゃんやよちよち歩きの子を見ると、例えぐずっていても可愛くてたまらなくなります。

子どもは3歳までで一生分の恩返しをするといいます。確かに、3歳までは本当に天使のような特別な可愛さがあります。毎日毎日、イヤイヤに付き合っているとこれがずっと続くように思えますが、過ぎてしまうとあっという間です。この期間の子育てを、イライラだけで過ごしてしまうのはもったいないです。子供をおもいきり抱きしめて、泣いている顔をまじまじと眺めてみてください。おもわず笑ってしまう瞬間があります。今しかないこの時期を、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

30代後半、10歳と5歳の男の子の母です。 平日は、子供を学童と保育園に預けてパートタイマーとして働いています。慌ただしいながらも頑張りすぎず、気楽で楽しい育児をモットーに、賑やかで幸せな日々を送っています。