子育てが辛いから楽しみに変わった瞬間

結婚したばかりのころは子供を作りたいと強く望み、その先にある可愛い子供の子育てを夫や家族と一緒に出来ればと夢見ていました。しかし子供が生まれた瞬間どうでしょう。はっと気づくのです。これから数十年ずっとこの命を守っていかなければならない。子供を持ちたいと夢見ていた頃に思っていたものより余程重い現実を突きつけられます。そして休みの無い子育てが子供が生まれた瞬間から始まります。

出産前に持っていたイメージ

生まれたばかりの子供を持つ家族が近くにいなかったせいか、子育てはそんなに大変ではないと思っていました。現実を知らないで夢を見ていた状況だったのではと言われてしまえばそれまでなのかもしれません。
なんとなくふんわりた空気の中、皆で赤ちゃん可愛いね、と言いながら抱っこをしていればなんとなく乗り越えられるとイメージしていました。
そして何より生まれてきたばかりの子供を見たらどんな親でも可愛い、と思えると聞いていたので、妊娠がわかったときは大好きな夫の様な顔の子供が生まれてくるのだろうと夢を見ながら妊娠生活を過ごしていました。
実際子育てを楽しいとい言っている人に出会ったことが無く、大半の人が大変だ大変だとといっていたことから、薄々と子供が生まれると大変な状態になるのであろうと思っていましたが、私の出産後からの子育ては想像以上でした。

実際の子育て


端的に子育て開始した時期の状況を言い表すとしたらノンストップです。特に生後1ヶ月は母体がまだ出産後の痛みなどから抜け切れていない状況にも関わらず、頻度高く母乳をあげ、オムツを替え、自分自身の体の面倒を見なければなりません。私の場合は出産後高熱を出し、入院となりましたが、あまりのだるさに服を着る力も無く、半裸状態のままで入院しながら授乳をしていました。夢見ていたふんわりした子育てはどこへやら、という状態です。
自分自身の体調が万全でない場合、子供がいない状態で具合が悪ければ寝ていればよいのですが、子供がいると寝ているだけではいけません。授乳をする関係から薬はなかなか処方されず、体の回復にかなりの時間を要しました。そして母乳を十分あげるためにも沢山の水分を飲み、栄養分の取れた食事をしなければなりません。
そしてその当時は赤ちゃんの顔を見ても食べたいほど可愛い、と思うようなことは無く、この子が自分のおなかにいた子なのか、とまだ客観的に様々なことを冷静に見ていることが多い時期でした。恐らく自分自身の体の回復が相当遅かったことから妊娠中以上に不自由を感じ、ストレスがたまってきてしまい、感情を出すことが難しい状況になってしまったことが原因ではないかと今では思います。
自分の時間が一切取れず、いつまでも続く産後の体の痛みと戦いながらの子育ては今考えても人生の中で壮絶体験ナンバーワンです。
このように過酷な状況での子育てしていた頃は世間一般に言われる産後鬱の一歩手前まで行ったのではないかと思う時期でした。

楽しいと感じる瞬間

こんな子育てが辛いと思わなかった私はいつこの辛い時期が終るのだろうか、果たしてわが子は無事成長し、大人になるのだろうか、ととにかくその日その日を乗り越えながら毎日を過ごしていました。
それがある時今まであまり意志を持たない様な笑みを浮かべていたわが子が、自身の気持ちを表すようなタイミングで私に笑いかけてくれました。
それは生後3ヵ月後位のことです。
そしてこれを機に、ようやく子育て自体が少しずつ楽に、そして楽しくなってきた!と思えるようになってきました。
産後の痛みが軽くなり、物理的に少し楽になってきたこと、そして今までコミュニケーションは泣くことでしか取れなかった宇宙人のようであった我が子が表情でコミュニケーションを取る事が出来る様になってきて精神的にも楽になってきたことが大きな要因だと思います。
そして日を追う毎に私の顔、夫の顔にどんどん似てきます。私たち自身の面影が出てきたわが子の顔から反応が出てくると誰もが嬉しくなるのではないでしょうか。
まだ第一子であることから全ての子育てにおいて初体験のことばかりです。辛いことやどうすればよいのか途方にくれることも多々あります。
たまに子供に笑顔を向けられない程悩むこともありますし、夫と意見の相違で言い合うことも多々あります。でも最終的に子供が健康でいてくれているから大概の事はなんとか乗り切れるだろう、と自分に言い聞かせて辛いときが過ぎるのをじっと待つようにしています。

子育ての楽しみを増幅させるために


その時その時で楽しさが増すように、というのは子育て中は考えている暇は実際のところないのが実情だと思います。なので、私は今と昔の思い出を結び付けられるアルバムを作るようにしています。
ちょっとした瞬間の子供の写真をスマートフォンのアルバムにとっておき、時間がある時に夫と、そして子供と一緒に見ながらこんな時もあったね、と昔の辛い時期を笑い飛ばし、そして思い出を懐かしみます。
その一方で私はスマートフォンのアプリで簡単に作成・オーダーができるフォトブックを毎月作っていました。母子手帳にも子供の成長は書きますが、やはり写真付だと楽しみ方は倍増です。最近ではアプリで写真を選んでオーダーをするだけで片手に収まるかわいらしい小さいフォトブックが作成できるので、わざわざ自分達で写真を現像してアルバムに貼り付ける必要がなくなってきました。この様に形のあるアルバムにしておくことで過去の成長が簡単に見ることが出来、ますます子供の成長が愛おしく感じられるようになってきました。
子供の成長はあっという間ですし、ちょっとしたことも忘れてしまいます。一ヶ月毎に区切ってこんなことがあった、と見直しをしておくことで楽しかった思い出を忘れてしまうようなことが無いようにアルバム、フォトブックを作成する機会を設けるのはどうでしょうか。

おじいちゃんおばあちゃんと子供の成長を共有しよう

そしてわが子の成長を誰よりも喜んでくれる私自身の親と夫の両親と子供の成長を写真やビデオ通話等で共有するようにしています。私達親が毎日傍にいて気づかなかったちょっとした成長を離れた場所にいる祖父母に指摘してもらうことで、改めて子供は成長している点等について客観的な視点から気づかせてもらえると同時に、一緒に子供の成長を純粋に楽しんでくれるので、いままで子育てをしてきてよかった、と思える瞬間でもあるので、少しの時間でも毎週確保するようにしています。
私の子供にとっておばあちゃんにあたる母も自身の体を痛めて産んだ子供である私が更に孫を産んだとなれば可愛さはひとしおの様で、会うときは私以上に子供を可愛がってくれます。父も私が子供の頃殆ど子育てに携わることはなかったようですが、孫は別、とばかりに可愛いがって遊んでくれます。たまに私は父と母にとって可愛くなかったのだろうか、という懸念が生まれてくるほどの可愛がる様子に親孝行と子育ての充実を同時に出来ていることを実感できます。
全ての人に言えることではないのかもしれませんが、やはり孫はかわいくてしょうがないと思おうおじいちゃんおばあちゃんは多いです。皆で子供の成長を喜べるような環境を作ることとでお互い支えられるのではないでしょうか。こういった経験から私達親のみではなく、親である私達の親、おじいちゃんおばあちゃんも一緒に関わりながら子育てを楽しみ、成長の喜びを共有できる環境を作っていくことをおすすめしたいと思います。
一番信じて子供を預けられるのが私達の両親ではないでしょうか。私達を育ててくれた両親に自分の子守をしてもらっている間はしっかりとリラックスして、気分転換に努めるようにすることをおすすめします。

ABOUTこの記事をかいた人

海外で妊娠、出産の経験を持つ30代兼業主婦ライターです。様々な国で働き、様々な子育て方法、子持ちママを取り巻く環境を見てきました。自分自身の経験を含め、日本国外で存在する子育て状況や兼業主婦の状況を独自の目線でお届けしたいと思います。