当時世間では『若い母親=しつけをしない』というイメージがありました。
自分が長男を出産したのは21歳と若く、普通に子育てをしていても風当たりが強く、大変肩身の狭い思いをしていました。
「せめて長男が礼儀正しくあり周りに愛される子になってくれれば」
という思いから人一倍しつけに力を入れていました。
しかし、勝手がわからない初めての子育て。
気づけば叱ることばかりのしつけになっていました。
時には手を上げてしまうこともありました。
長男のことを思ってしているはずのしつけが、気が付けば長男を追い詰めるだけのものになっていました。
叱り過ぎたことで萎縮する長男を前に「酷いことをしてしまった」と何度も後悔し、その都度どうしたらいいものかと悩みました。
後になって『褒めることもしつけ』であることを知って猛反省。
それからは悪いことを叱るだけでなく、褒める時にはめいっぱい褒めるようになりました。
褒めることでお互い程よく力が抜け、長男は以前よりのびのびとやんちゃが出来る子になったように感じます。
勝手がわからないために起こる子育ての失敗。
そんな後悔の気持ちは長男だけでなく二人目の長女にも感じていました。
自分に余裕がなくて上手にお手伝いを頼めなかった
「お母さん、お手伝いすることない?」
しっかり者の長女は、忙しい母のことを思い率先してお手伝いをしようとしてくれていました。
本人も「これなら自分にもできるかも!」と思って、小さいながら挑戦しようとしたのだと思います。
しかし、子どもに一から教えることはかなりの労力が必要です。
忙しくしている時は尚更です。
「今は忙しいからまた今度ね」
「お母さんは一人でできるから大丈夫」
忙しいことを理由に、せっかくの申し出を断ってしまっていたのです。
長女自身、頼られないことが続いてとても悲しかったと思います。
次第に長女から声をかけることが減り、小学生になる頃には自分から手伝おうとすることが完全になくなりました。
そうなってから
「言われなくてもお家のお手伝いをしなさい!」
などと小言を言ってしまいましたが、よくよく考えると今まで断ってきたのに都合のいい話ですよね。
あの時少しでも向き合ってきちんと教えてあげていたら、今頃もっとできることが増えていたでしょうし、何よりも言われて嫌々するのではなく楽しくお手伝いができていたのではないかと思います。
それから改めて家での仕事について家族で話し合いました。
そして、それぞれの得意なことを担当することになりました。
現在長女は、毎日楽しくお米洗いをしてくれています。
時間に追われる毎日の生活の中で、子どもにお手伝いを頼む余裕のないママたちはたくさんいらっしゃるかと思います。
その時々にしっかり向き合おうことが理想ではありますが、実際難しい場合もありますよね。
少しの時間でも無理のない範囲で、わが子の「手伝いたい気持ち」と向き合っていければいいですね。
「やり直す」ではなく「やり方を変えていく」
日々子育てをする中で感じる後悔の気持ち。
やり直せることもあれば、過ぎてやり直しがきかないことも存在します。
そのため「子育てはやり直しがきくのか?」と聞かれるとノーだと私は思います。
しかし、これから子育てをしていく中で変えるチャンスは何度もあります!
「やり直す」ではなく「やり方を変えていく」。
これまで積み重ねてきた成功も失敗も、喜びも悲しみも、何か一つでも欠けたら今のわが子は存在していません。
その全ての経験をこの先に繋げられたらいいのではないでしょうか。
子育てに正解はありません。
子どものタイプによっても必要とするものは変わってきます。
子育ての結果が出るのは早くて10年と言われていますが、私は今ようやくそれを感じ出しています。
恐らくこの先もっと目に見えて感じられるでしょう。
三人目を出産した今、また一から子育てを始めていますが、日々の小さな後悔をこれからの子育てで活かしていきたいと思っています。
- 1
- 2