【発達障害と睡眠の関係】本当に寝てくれなかった幼少期

長男の子育てで一番大変だった事は、何と言ってもダントツで「寝てくれない」事でした。夜寝るという生活サイクルが落ち着いたと思えるようになったのは、幼稚園に入ったあたりからでしょうか。1歳過ぎには昼寝をほとんどしなくなり、2歳過ぎてから、昼寝はしませんでした。1度だけ、夕方、床で寝てしまっているのを見かけた時には感動して記念写真を撮ったくらいです(笑)
うちは2年保育にしていたので、年中から入園しましたが、なんとなくその頃から夜10時前には寝て、朝7時に起きるというサイクルが整ってきたように思います。のちに長男の発達障害がわかり、発達障害児の睡眠には様々な問題がある事がわかりましたが、発達障害がわかるまでは、睡眠は子供の発達に関わる事なので、なんとかして寝かせようと必死でした。

背中のボタン

赤ちゃんの時から、おっぱいを飲ませると寝るのですが、布団に置くと起きてしまっていました。よく、赤ちゃんの背中にはボタンがあって、布団に置くと背中のボタンが押されておきてしまう、なんて言われますが、シャレにも背中のボタンがあると笑えるレベルではありませんでした。確実に背中にボタンがあって、布団に置くとボタンが押されて起きるのだろうと確信してしまうくらい、起きてしまっていました。
布団と同じレベルの話で言えば、ベビーカーも同じです。ベビーカーには座った状態で乗っている事もほとんどなく、寝かせようとチャレンジしても背中のボタンが作動していたので寝てくれませんでした。偶然、寝てくれた時にはとっても感動しましたが、ベビーカーを動かすと起きてしまうので、その場から動けませんでした。ですので、間違ってもベビーカーに子供を乗せて買い物をする、というような、よくある理想のママさん像は私には全くなく、周りを歩くママさんがベビーカーを押している姿を見るととてもうらやましく思っていました。
長男の睡眠は、赤ちゃん時代は、もっぱら私のおっぱい付き抱っこかスリングの中でした。スリングだと授乳も出来るし、そのまま寝てもらえるので、唯一、私が活動できる時間を取る事ができました。しかし、前で長男が眠っているので、静かに動くしかなく、肩と背中は凝るし、日中は床におろすと起きてしまうので一緒に寝る事もできず、なかなか大変な時期でした。

寝られない時間

歩くようになると日中動き回るので疲れて寝るのかと思いきや、まったく寝ませんでした。正確に言うと、寝付いてくれなかった、と表現するのが正しいかもしれません。
生後6か月から2歳半までは保育園に行っていましたので、夜寝てくれないと朝起きられないと思い、遅くても夜9時までには布団に入るように努力したのですが、その後が長かったです。布団の上をゴロゴロ転がる事、最長2時間近く。夜11時ごろになり、やっと動きが止まって寝ている状態になっている日が多かったと思います。初めの頃は、子育ての先輩達と同じように、「子供が寝てからの自分時間」というものを過ごしてみたくて、また、産後も仕事をしていたので、家事や次の日の夕飯準備をしたくて、長男を寝かしつけた後に起きて、時間を過ごす予定だったのですが、全く寝てくれない長男に次第にイライラする日々が過ぎ、時間も過ぎ、自分の時間も全く取れないストレスで発狂してしまいそうになりました。
ある時ふと思い立ち、そんなに寝たくないなら、夜9時に寝かせようとするのをやめてしまえばいいのではないか、と気づきました。一般的には子供は早寝早起きが基本ですし、夜は早く寝るもの、という固定概念がありますが、私もイラついてしまうし、家事が進まないのも困るので、寝たくないなら気のすむまで遊んでもらおうと思いました。寝る準備まで全て終わらせた後は、「寝たくなったら寝てね。」とだけ長男に言い、私は家事の残りを済ませ、産前に大好きだったネイルをする時間を過ごしました。夜10:30くらいに私が寝ようとすると、長男も一緒に布団に入り、あっという間に寝てくれたのです。おそらく、私の都合で寝せられる時間は、長男にとってはまだやりたい事が残っている時間で、保育園から帰ってきた後の怒涛の時間(ご飯、風呂、歯磨きなどの寝る準備)を過ごすため、リラックスする時間がなかったのかもしれません。私が自分の時間を取れないとイラつくのと同じく、長男は長男で、家で好きな事をする時間が必要だったのでしょう。それからは無理に寝かせようとするのは止めました。その代わり、私が寝る時間を1、2時間早め、11時前には寝ている状態にしました。そうする事で、私は私のやる事ができ、長男は長男で自由時間を過ごせるので、9時から布団に入って11時に寝ていた時と結果は同じでも、中身は違ったものになりました。

あきらめる勇気

本当はこんな事を言ってはいけないのかもしれません。私は長男の睡眠時間を確保する事を、子育ての中でとても重要な事だと考え、必死になっていましたが、結局、お互いが不幸になっていったので、長男の睡眠についてはあきらめました。人間なので、本能で眠る事が必要であれば寝るであろうと思う事にしました。きっと、発達障害の人には、感覚過敏や、好きな事への過集中により脳の切り替えが難しく寝付けないとか、睡眠障害など、いろんな理由があって納得のいく睡眠がとれないかもしれません。
しかし、寝る前に、今日も一日楽しかった。明日も頑張るぞ。と思えない一日の終わりでは今日を幸せに終われないなと思い、私は長男の睡眠を何としても確保するという事をあきらめました。その代わり、寝る前に「今日も頑張ったぞ。明日も頑張るぞ。」と言うようにして寝る事にしました。この言葉を言う事で、寝ますよという合図になったようで、長くても30分以内には寝るようになりました。これが年中あたりの事です。その後、1つだけわかった事は、長男は「起きていればまだまだ楽しい時間が過ごせるのではないかという思いが離れず、寝る事が出来ない」と教えてくれました。
入眠のためにいろいろ実験してみた中で、とっても効果があったものをお教えします。それは、布団に入ったら、ヨガの「屍のポーズ」をする事です。「屍」というと死んでしまったみたいで嫌だというので、私は「お月さまのポーズ」と名付けました。手のひらを上に向け(月に向ける)目を閉じて、鼻からゆっくり息を吸ってゆっくり吐く、を繰り返すだけですが、びっくりするくらい、あっという間に寝ます。長男は5分以内に寝ます。他の事を考えないからでしょうね。これはある程度大きくならないと出来ない事ですが、とても効果があるのでお勧めです。
寝てくれないお子さんをお持ちの方の心中をお察しします。寝てくれないとこちらの体力も神経もすり減ってしまい、子育てを楽しむどころか苦痛になってしまいますよね。寝てくれるようになる時期は確かに必ずやってきますが、今、大変なママさん達へのアドバイスとして、私の経験が少しでも役に立ってくれるとうれしいです。
参考までに、長男は小4になった今でも添い寝が必要なため、私も夜9時に一緒に寝てしまいます。そして、朝5時過ぎには自然に目が覚めるので、朝活の時間を過ごします。
人それぞれの過ごし方を柔軟な発想で見つけられたらいいですね。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。