5歳時の反抗期、子育てが辛いと感じたら

5歳の子どもにとって、「悪いこと=怒られること」なんですよね。以前怒られたことをまたやるのは悪いこと、ルールとして教えられているのを破るのは悪いこと、でもそれ以上のことは全く分からない。だからこそ、ばれなければ大丈夫と思ってしまうのは避けなければなりませんね。

他の子が気になるお年頃

また最近のうちの子もそうなんですが、他のお友達が保育園で怒られたり、ルールを破ったりしたことを、私にいちいち報告するんです。お兄ちゃんが怒られた時も、やたらしつこくそれを話題にしようとします。自分には関係ない事なのに、感じ悪いなあと思うんですが、人の欠点を指摘することで自分を優位に立たせたいんでしょうか。

家の子は気が弱いので、面と向かって友達に注意したり非難したりはないのですが、保育園で他のお友達にお片付けをちゃんとしてないと、強めに指摘され半泣きになっていました。一応「そんないっぺんには無理でしょうよー‼」と言い返していましたが。

自分が守っていることを他の子が破っていると、自分もやりたいのに!という悔しい気持ちもあるのか、それを報告したら褒めてもらえると思うのか、とかく友達を指摘してそれで喧嘩などのトラブルになるのが多い年頃だと思います。

5歳というのは、一般に仲間意識を持ち始める時期なのだそうです。だから、自分とちょっと違う子がいると、気になってつっこむし、やたらとしきりたがる子も出てくる。他のお友達より優位に立とうとしたり、コントロールしようとしたり、またコントロールされそうなることに抵抗したりしながら、アイデンティティを獲得していくのかもしれません。

子ども同士のけんかもでてくるかもしれませんが、子供同士で解決するのが一番だと思います。うちは5歳離れてても兄弟げんかをしますが、弟が「にいにいが…」と言ってきても、余程暇でない限り私はほとんど話を聞きません(笑)。喧嘩は両成敗。喧嘩をしたら最終的にママに怒られて損をするのは自分たちなんだから、喧嘩にならないように自分たちで考えなさいと教えてあります。

それでも喧嘩にはなるんですが、でも子供のうちは、喧嘩もたくさんしてもいいと思うんですよね。大人になるとなかなか表だって喧嘩したりはしないし、大人同士が一度仲たがいすると仲直りするのは難しいものです。子供のうちならごめんなさいも素直に言えるし、その後もわだかまりが残りません。この時にたくさん喧嘩をしてたくさん仲直りをしておくことは、すごくいい経験になるんじゃないかと思うんです。

5歳の反抗期の扱い方

5歳は自他の区別が明確になり始め、甘え心と自立心が同居している、幼児から子供への過渡期の段階だと思います。そういう時期だと思えば、親の言うことをすんなり聞けない事があるのも、仕方ないんでしょうね。また、この時期は家庭によって読み書きなどの教育を始めたり、習い事で他の子供と自分の子供を比較して見る機会が増えてきます。もしかすると、親が焦りの気持ちを強く感じすぎるために、余計に子育てが辛く思えてしまうのかもしれません。

5歳の子供の扱いとしては、ある程度自主性を尊重して、自分でやる、やらないを決めさせるのもいいと思います。子供がいやだといったら、じゃあいいよ、そのかわり自分が困るよと説明すると、受け入れてくれることもあります。

怒るとき、叱るときは中途半端ではなくきちんと怒るようにしています。ちゃんと向かい合って、子供の目を見てママは怒っているよということを伝えます。声のトーンも普段とはかなり変えます。そして叱っている最中に他の事に目を向けたり、気を取られていたりした場合はきちんとこちらを向かせます。

これはお兄ちゃんが5歳くらいの時に多かったのですが、何かで叱っているときにテレビがつきっぱなしだったりすると、叱られている最中にテレビを見てしまうんですね。そして「どうして叱られているのにテレビ見てるの!」と叱られる。怒られることが連続して起こると、結局なにが発端だったのか、怒る方も怒られる方もわからなくなってきたりします。これでは怒り損だし怒られ損ですよね。

私は子供にとって、叱られることは必要なことだと思います。大人になると面と向かって叱ってくれる人はあまりいませんから、子供のうちにたくさん叱られて、何がいいことで何がいけない事かをしっかり学ぶ必要があると思うからです。ですから息子にも「叱られないようにという事ばかり考えて何もしないのでは、何が悪いことかわからないまま大人になってしまう。子供のうちは叱ってもらえることはとてもありがたいことだよ」と教ええていますし、私も遠慮なく叱ります。

5歳の子の褒め方


新しくなにかができるようになったり、上手に出来たことはたくさん褒めるようにしています。お母さんが褒めるのは日常となっていたら、他の第3者が褒めてくれた事を伝えましょう。お母さん以外の他人に認められることは、物凄く自信になるみたいです。まだまだ単純ですから、おだてるとすぐその気になります。

一方、他の子を引き合いに出して非難したり、反対に他の子を悪くいって褒めるのはやめたほうがいいかもしれませんね。子供の憧れの存在、例えば大好きな親戚のお兄さんとか、テレビのヒーローをお手本にしたり、絵本を使ってみるのもいいと思います。

絵本は、特にしつけや教育というつもりではなく読み聞かせていますが、中には登場人物がちょっと悪いことをする場面もあります。けれどそれは決して悪影響にはならないようですね。絵本の中で主人公がお母さんにおこられているシーンなどを読んで、怒られるということを客観的に見られるのがいいのかもしれません。

うちのお兄ちゃんが5歳の時は、下の子が産まれたばかりで私も忙しく、また乳児の弟と比較してお兄ちゃんが何でもできるように思い込んでしまっていました。だから、ついつい過度な期待をしていたのかもしれません。うちのお兄ちゃんはよく頑張ってくれたと思います。

あまり長くは続かなかったのですが、ある時期「いい子ノート」なるものを作っていたことがあります。なにかお手伝いができたとき、頑張ったときなどに、シールを貼ってあげるためのノートです。特別ご褒美が設定されていたわけではないのですが、シールがもらえると子供の自信になるようですし、シールを貰おうと頑張っていい子にしている息子を見ると微笑ましくて、私もイライラせずにすむようになりました。

やっぱり5歳児はかわいい

5歳ともなると、食事もトイレも着替えもほとんどの介助なくできるようになります。でも、一度ちょっと離れて見てみると、まだまだちいちゃい。パパと比べるとホントにチビッこくて、たまらなくいとおしくなります。

上にちょっと離れたお兄ちゃんお姉ちゃんがいるお母さんらは、5歳の子の成長が嬉しいのと生意気ぶりに手を焼くのと同時に、幼児期の終わりが間近なのが寂しいといいます。そのまま大きくならないで!という気持ちにすらなると、多くの方がおっしゃいますし、私も時々そう思います。

5歳の子育ての大変さも、その可愛さあってこそ。小学校に入れば、幼児を卒業し全く様子が変わってきます。今のこの小さく可愛い生意気な様子を見守りながら、楽しく過ごしていきたいですね。

ABOUTこの記事をかいた人

30代後半、10歳と5歳の男の子の母です。 平日は、子供を学童と保育園に預けてパートタイマーとして働いています。慌ただしいながらも頑張りすぎず、気楽で楽しい育児をモットーに、賑やかで幸せな日々を送っています。