息子が3歳の頃に抱えていた私の子育ての悩みと、乗り越えてみて学んだこと

幼稚園に慣れることで精一杯の時は、大好きなプラレールを出して遊ぶことを全くしませんでした。その時はプラレールを出してくるエネルギーさえも無かったのだと思います。しかし、少しずつ幼稚園に行く事を受け入れ出して気持ちが落ち着いて来ると、プラレールの存在を思い出したのか、遊ぶことで嫌な事を忘れて、大好きなプラレールから精神的な癒しを与えてもらってバランスを取っていました。

大好きなものから広がる世界


大好きな物やのめり込む物を持っている子供は、心の中に土台があるように思います。何か心にざわつく時があったり、ぶれたりする時でも、それさえあれば落ち着いてきます。一つのことに没頭できる集中力や探求心は、大人が思っている以上に子供の武器となり、成長に伴って意味のあるものへと変化していきます。実際に息子が大好きな電車にとことん没頭できる環境を作ってあげたことは、現在6歳の息子にとって大きな意味を持つことになっています。好きな事に没頭できる力、そこで培われた集中力と探求心に関しては驚くべきものを持っています。

ほぼ毎日電車を見ているので、必然的に様々な角度から電車と向き合っています。そのため電車に関する観察力は鋭く、絵も細部に渡って緻密に書き上げています。電車が走り去る様子を空間認識と共に立体的に電車を描くことができ、絵に奥行きと臨場感を与えています。大好きな物だからこそ、大切に書き上げたいという思いが伝わる電車の絵になっています。日々電車に触れ合っていることで、「どこまで走っている電車なのかな?」「その電車が走る町はどういう場所なのかな?」「何両編成なのかな?」等、電車に関して様々な興味や探求心が芽生え、知りたい!という好奇心に繋がっていきました。好きこそものの上手なれ、と言うように、好きな電車に関しては覚えることが早く、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字は全て電車を通して早いうちに覚えていきました。例えば数の概念は車両の数から、列車の車体番号ではアルファベットを、というように電車を通して沢山の知識を得るきっかけになりました。

息子に無理やり何か親の一方的な価値観を与えて従わせるよりも、息子にとって大好きな興味のあるものに寄り添って、それらを一緒に共感して親子で楽しむことで、息子には心が落ち着く土台を持つことができたと思っています。また楽しい時間を一緒に過ごせるので、電車と家族との思い出もたくさんあります。一緒に体験したことを息子と共に振り返ったり、気持ちを共感できたことが、息子にとっては自分を受け入れてもらっているという安心感にも繋がっているように思います。

時間と大好きな物で乗り越えられた大きな環境の変化

幼稚園に慣れるまでの不安定な時期のような時に、大好きな物があるという安心感のお陰で、気持ちがほんの少しでも落ち着く時間を持つことができたのは、私にとっても息子にとっても救いでした。不安な気持ちが電車によって癒され、少しずつ前向きな気持ちが芽生えて行くように見えました。そして大好きなことがあるということは、心の支えになるということを経験しました。そしてありのままの子供を受け入れてあげ、否定をせずに気持ちに寄り添ってあげること。時には時間が解決することもあるのだと思って、ひたすら待つこと。そのことを幼稚園入園という機会で学びました。

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小学1年生の長男は超繊細かつ超慎重派、年少の次男は活発で元気いっぱい、という正反対の性格の兄弟を子育て中のアラフォー主婦。子供たちに挟まれて眠る時と、家族みんなで食卓を囲む時が何よりも幸せです。