スマホは小学生に悪影響しか与えない

小学生のスマホ事情

スマホを持っていて当たり前という風潮である今、スマホを持つ子どもも低年齢化しています。
小学5年生にしてスマホを3回買い換えた、という耳を疑うような話も聞きます。
6年生ともなれば、女の子は持っていて当たり前なのでしょうか?
卒業式後の謝恩会的な集まりでは、あちこちでスマホを出して写真を撮り合う姿、アドレスを交換する姿が多く見られました。
SNSを使えば、卒業しても友だちと繋がっていられます。
気になることはすぐに調べられますし、どこでも動画を見ることが出来ます。
その便利さの裏側で、何か大事なものをどんどん失っているような気がするのは筆者だけでしょうか?

考える力が失われる

「スマホを買い与えたら、勉強をしなくなって成績が下がるのではないか?」と心配される方が多いと思いますが、小学生の場合は勉強どころかその根幹にあるものが失われていくと筆者は考えます。
例えば何か課題が与えられた時、スマホがあれば検索機能を使って手軽に情報が手に入るため、試行錯誤して何かを調べ上げる、学習するという機会が失われます。
失敗しながら「ああでもない、こうでもない。」と自分の頭で考え、それを文章化していく作業は時間がかかりますが、子どもの知力を伸ばし、「考える力」を養ってくれます。
小学生の頃から「考える力」を少しずつでも養っていけば、中学生、高校生になって学習内容が難しくなっても、何とか自分で解法を見つけ、文章にすることが出来ます。
何よりも、「自分の力で何とかしよう。」という意志の強さ、粘り強さを身につけることが出来ます。
これは将来社会に出てからも、絶対に必要な力です。

生きる力が失われる

操作一つで、交通手段の案内や所要時間まで出てくる、困ったことが起きたらすぐに誰かに連絡を取って助けてもらえる。
自分の力で何もしなくても、スマホさえあれば何とかなってしまいます。
反対に言えば、スマホがなかったら何も出来ない人間になる危険があります。
ひと昔前であれば、迷子になったら交番を探す、近くにいる大人に助けを求めるなど、
子どもは頭をフル回転させて解決策を考えたものです。
取り敢えず泣く、というのもまずは自分の心を落ち着かせるために有効なので、決して無意味ではありません。
実体験を重ねて子どもは「生きる力」を育てていくべきなのに、スマホによりそのチャンスがどんどん奪われています。

感性が失われる

ゲームが出来る、動画を見ることが出来る、音楽が聴ける等、スマホには子どもを楽しませてくれる機能が沢山あります。
あまりにも手軽に楽しいことが手に入ると、本を読んだり、絵を描いたりすることは面倒くさく思えるでしょう。
綺麗に咲いている花々、新緑、移りゆく空の色に目を向けることはあるのでしょうか?
物語を読んで何かを感じ、そこに書かれている時代背景や登場人物について思いを馳せることはあるのでしょうか?
まだ心が柔らかい小学生のうちからバーチャルな娯楽に慣れ親しんでしまうと、感性が育たなくなります。
感性なしに、人生を楽しめる豊かな人間に育つのでしょうか?

心を鬼にして、スマホは持たせない

勉強をしなくなる、目が悪くなる、コミュニケーション能力の低下‥小学生のお子さんにスマホを持たせている親が心配しているのは主にこれらですが、それは表面的な一例に過ぎません。
小学生にスマホを持たせるのは、自立と自律が出来ない人間を育ててしまう可能性があります。
「あったら便利」は「なくてもいい」。
将来は自分一人の力で生きていける大人となり自立しなくてはならないのに、小学生がスマホを使っている姿を見ると、それが危ぶまれてなりません。

ABOUTこの記事をかいた人

現在小学生男児を子育て中です。息子の言動に日々振り回されて頭を抱える毎日ですが、自分を取り戻すために試行錯誤しております。