子育てに対する父親の心構えとは
奥さんのお腹に赤ちゃんがいるとわかってから、父親としてどう関わった方が良いのか?イクメンじゃないと良くない父親?
これは長女が生まれた後、この5年間に何度となく考えた事です。
答えは「子育ての関わりにマニュアルは無い」と言う事です。
これは、個々の家庭には個々の生活スタイルがあり、個々の生活スタイルで出来る限り子育てをしているのが事実です。
何をやれば良い、どこまでやれば良いというマニュアルも範囲もないということです。
夫婦になるときには、お互いに自立した大人同士ですので、相手の良いところ悪いところを許容し、夫婦の生活スタイル(考え方や目標・生活リズム)を想像し、結婚することができます。
これはおそらく奥さん側から見ても同じことが言えると思います。
しかし子供が出来ると、当初の予定・想定に変化が生じます。
今まで奥さんだけであったのが、3人目(我が家は4人目もですが)の家族ができると、奥さんだけでなく子供を尊重する必要が出てくるのです。
父親は、子供を加えた新たな家族のスタイル(考え方や目標・生活リズム)を作り保っていくかを考え、日常からのサポートやバランスが崩れた際の柔軟な対応など家族を守る心構えが常に必要であると考えます。
良い父親の子育ての考え方
父親は生活のベースとなる家計(収入)を助けるために働いているわけですから、物理的な家事・育児への貢献は、どの程度できるかは人それぞれです。
働いている会社・業態・業界については、予め奥さんも理解していて、「忙しいから俺は無理」と言って、奥さんに育児・家庭を任せて良いと言うのは大間違いです。
一般的に世間ではイクメンが評価されていおり、家事を分担したり、子供の面倒を積極的に見る父親が、良い父親と言われています。
しかし、「家事をする・子供と一緒に遊ぶ事」が良い父親の行動では無いと思います。
この場合、家事をしたり子供と一緒に遊んだ行動が良い父親ではなく、「奥さんが子育てに忙しい」と言う課題に対し、父親として何ができるかと考えた結果の行動だという事です。
仕事もあるなかで、物理的な育児時間は休日以外難しいとしても、「何が現在の家族の課題なのか」「その課題を軽減・解決するには、父親として何ができるか?」を考える事はできますし、その結果を、時間のある際に実施すればよいのです。
子供に対しての世話だけでなく、奥さんのサポートも重要な父親の子育てへの関わりです。
是非とも今から、家族を考え「今、自分ができる子育てとは」を考えてみてください。
良い父親とは家族の課題を把握し、自らのサポート及び無理であれば他の人(近隣・親戚・親)に手伝ってもらってでも、その課題を軽減・解決する行動を実行できる人ことであり、奥さんが無理なく子育てできる環境を整える事が、重要である思います。
子育てに関する夫婦の喧嘩:父親のやるべきこと
父親が子育てに関わる際に、前提で理解して頂きたいのは、両親が喧嘩をしているシーンを見せるのは当然ですが子供に悪い影響です。
ちょっと声が大きくなった夫婦の会話でも、子供は喧嘩しているように感じる場合もあります。
両親が喧嘩をする、仲が悪いと、今はわからなくても子供の精神的な問題に繋がる可能性・成長の問題に繋がる可能性すらありますので、子育ての会話は、子供達が寝た後にするのが一番良いでしょう。
「子育てに正解は無い」ので、父親と母親で意見が違う事もあるのは当然です。父親も子育てをするようになると、ちょっとしたケースでも意見が異なるシーンは出てくると思います。
ちょっとした相談からも議論になるのは、子育てに真剣なほど避けては通れないと思います。
ここで父親、いや旦那さんとしては、奥さんの子育てのストレスを受け止め、話を聞いてあげる事が必要です。
また、課題を共有し建設的な解決の方向へファシリテイトするよう努めたほうが良いです。
先にも記載したとおり、父親は子育てのバランスを考え家族を守ることが重要な役目です。
私もよく子育ての会話をしますが、真剣なほど会話が白熱してくる場合があります。
このときは、自分が一度冷静になり、何が真の課題なのか何をしたら解決に向かうのかを考えるようにしています。
子育てに関しては、奥さんが主で父親はサポートだと言う事を前提に会話をした方が良いと思います。
子育て中の奥さんのケア:父親のやるべきこと
今までも記載しましたが、奥さんが主婦・育児休暇中においては、家庭で子供と向き合って、日々一日中育児をしています。
会話が儘ならない子供や我侭を言う子供に、ストレスは溜まります。
女性は、一般的に現実主義な考えを持っており、今の事実に悩み、理想と現実のギャップに不安を抱く事が多いのではないかと思います。
悩みや不安と言った、現在進行形のストレスに関しては、父親(旦那)は、そのストレスを発散させてあげる役割を心がけて下さい。
例えば、
- 花をプレゼントするなど、日ごろの感謝を伝える
- その日あった出来事を夫婦で共有する
- 子供に関しての奥さんの気付きを聞く
など、奥さんのストレス発散(軽減)が出来る方法を見つけて実践して下さい。
奥さんが居なければ、家庭は回りません。
自分も安心して仕事も出来ないのです。
育児を分担(奥さんの負担を軽減)する時間が取れなければ、自分が家庭が回す奥さんの潤滑油となってあげてください。
家族のスタイルつくる:父親のやるべきこと
私も実施しましたが、生活に一定のルールや目標を立てないと、徐々に場当たり的な生活になり、子育ても場当たり的な子育てになってしまいます。
家族のスタイル(子育ての考え方や目標、生活リズム)は、家族の将来設計にも繋がっていきますし、是非とも夫婦で共通化したほうが良いと思います。
目標を持った子育ては、今やるべきことを明確にしますし、子育ての内容を明確化する事ができます。
また、私立幼稚園などを受験をお考えの方は重要です。
私たち家族は個々の目標をたてて、家族スタイルを作りました。
1.子育ての目標をたてる
→例:子供が保育園・幼稚園・小学校とどのような学校(私立・公立など)に進ませたいかと言った将来の漠然とした目標を立てる。
目標を鑑みて子供の性格・ペースを考えた子育てのスケジュールをたてる。
上記は例として、「教育=目標」としましたが、能力・スキル目標でも問題ありません。
また、高い目標を立てる必要もありません。夫婦の考えをまとめておくことが重要なのです。
良くないのは、「子供は遊ぶことが仕事」だから、その時期になったら考えようと先延ばしにする事です。
子供が自分で判断できない時期は、親の判断が全ての責任です。
2.夫婦の目標を設定する
子育てにおいて「子供中心の生活になる事は致し方ない」と一般的に言いますが、だからと言って自分たちの目標がないのはおかしい話です。
「やりたい事・夢=目標」は親にもありますし、その目標を共有した方が良いでしょう。
私の場合は、
「会社から独立したい」「家計(収入)を毎年上昇させたい」
妻は、
「自己のスキルアップ(資格取得)をして、働きたい」
と言う漠然とした目標をたてていました
3.家族のスタイル(子育ての考え方・目標・リズム)を考える
子供・夫婦の目標達成を考えた際に、今やるべきことを明確にし、1年の目標にします。
家族の目標は、長いスパンの目標は意味がありません。
今年・来年程度の目標で良いです。
子供の成長のペースや興味、保育園に入れなかったなどの外的要因により、臨機応変に家族が対応するには、短期の目標の達成を積み上げていくと考えたほうがちょうど良いのです。
自分たちに無理のない、目標を作ってあげることで、家族としての進もうとする方向性が明確になり、かつ共通の目標なので、夫婦どちらかが何かに不安になっても自信を持って子育てできるはずですし、何か変化・問題があった場合でも、修正を加えるだけですので、大きな家族のスタイル・育児への考え方は確立しているといえます。
このように家族の目標を取りまとめ、家族として成長する方向性を示すのは、家族の主である父親の役割であると考えます。
子育て・家事の分担:父親のやるべきこと
家族のスタイル(子育ての考え方や目標、生活リズム)構築できたのち父親の自分が何をできるのか、生活スタイルを鑑み考えます。
乳幼児期の赤ちゃんの世話は、やはりお母さんにはかないません。
父親が出来ることは、オムツを替える・外出時の抱っこやおんぶなど、、、数えるくらいしかなく、食事を作ってあげる事や洗濯・掃除など、奥さんの家事のサポートをメインに考えす。
離乳食になると、子供にご飯を食べさせるなどもできますが、この時期の父親は出来る限り奥さんの家事の負担を軽減することに努力すべきでしょう。
一点だけ、奥さんの育児で父親の力が役立つのは、夜鳴きの時におんぶで外を散歩する事ですね。これはいくら眠くても父親の仕事だと思います。
幼児期になると、保育園への送り迎えができるようになります。
朝は男性の方が早く準備ができるので、自分の通勤経路も考える必要はありますが、父親の役目です。
保育園での一番の問題は、子供の突然の体調不良によるお迎えです。
これは奥さんも私も突発的に対応する事は難しいです。
私の両親や親戚が近くに居れば、頼ることもできますが、近くに居ない場合は、近居の方にお願いできる信頼関係・家族関係を築いておくことが大事です。
冒頭に記載した通り、普段の生活においてもいざと言う時に頼れる方が居ると、心のゆとりがだいぶ違います。
この家庭関係を築くにも父親の仕事です。
家族同士のコミュニティですので、奥様同士もコミュニティは重要ですが、父親同士がコミュニティ形成している方が、家族も安心してお願いすることができると思います。
こういったコミュニティは、昔は日常的に作られていたのですが、地域コミュニティの希薄化や都会では人々の異動サイクルが早いため、自ら作る必要があります。
子育てまとめ:父親のやるべきこと
このように私は、子育てに対する考えと、考え方の前提、目標の設定から家族スタイルを確立し、父親のできる奥さんのサポートを実施する事を実施してきました。
今、二人の娘は5歳と3歳となり、毎年の子育て目標はある程度達成し、保育園入園-幼稚園受験・入園までの過程を踏むことができ、娘二人はのびのび成長しています。
この子育てを振り返り、父親の一番大事な事は「家族を知る」事です。
家族を知ると言うことは、父親としてよく家族を見ていることであり、家族と一緒にすごす時間をとると言うことです。
やはり、子供は両親を身近に感じ、一緒に遊ぶ事が重要ですので、子供と楽しい関係を作る事が一番の父親の子育てと言えるのかと思います。
また、家族のバランスを考える事は子育てにはとても重要です。
奥さんが子供を怒った場合は、父親は優しく、奥さんがイライラしている時は、父親はのんびりと、奥さんが体調不良の時は、父親が家事を実施する。
と言った家族のバランスを、精神的にも子育て分担でも父親が気にかける事を心がけてください。
子供はその安定した環境に安心し、すくすく育っていくのです。