【発達障害】保育園時代の思い出

長男は0歳6か月から2歳半まで、保育園へ通っていました。当時は会社を立ち上げたばかりの主人が家で仕事をしていたため、赤ちゃんの泣き声が仕事に差し支えるという理由と、私も外で働いていた方が楽だったからです。夜泣きが多く、抱っこじゃないと寝てくれない長男との生活は、初めての子育てを経験した私にとっては、思っていた子育てとはかなり違ったものでした。ろくにトイレにも行けず、お風呂にも落ち着いて入れない、子育てなんてそんなもの、と言われても、当時、主人にはあまり頼れなかったので、実質、シングルマザー状態でした。ですので、保育園に入れ、日中働いて自由に使えるお金がある事は私にとっては気分転換にもなり、心の支えにもなりました。ゆっくりとお茶を飲む事ができ、好きな時にトイレにも行けるのはとてもありがたい時間でした。

ミルクを飲まない赤ちゃん

生後6か月ですと、離乳食も徐々に始まりますが、基本はまだ母乳やミルクです。実は長男は、全くミルクを飲まず、おそらく哺乳瓶のゴムの乳首が嫌だったのと、その後も添加物の入ったものを口にしなかったので、粉ミルクが嫌だったのでしょう。仕事場は保育園から自転車で10分くらいの所だったのですが、昼過ぎに保育園から電話がかかってきたのです。
「全くミルクを飲んでくれません。朝から30mlしか飲んでくれず、白湯を少し飲ませました。」
水分量も栄養も足りないので、次の日からは昼休みは保育園に行き、空き部屋を借りてそこでお弁当を食べながら長男の授乳へ通いました。1歳を過ぎる辺りまでの半年間、保育園に登園した日は授乳に行きました。ここまでミルクを頑なに飲まない赤ちゃんは初めてだと言われ、当時は私も悩んだりしましたが、職場が近かった事も幸いし、授乳に行けばよいだけ、と切り替える事ができました。

発達についての相談

その後、長男は元気よく成長し、決まった先生じゃないと嫌だと先生を独占したり、1歳過ぎてからは牛乳を絶対に飲まなかったり、という多少のこだわりはありましたが、基本的には問題なく、保育園生活を送っていました。
2歳前くらいの時、長男は変な走り方をするようになりました。顔は前を向いたまま、目だけを横目にして走り回るのです。大体、外にいる時やスーパーの中、保育園のロビーが多かったように思います。長男は言葉が出るのが遅く、2歳半前になってようやくしゃべり始めたので、当時はなぜそんな走り方をするのかわからず、聞いてもしゃべらないので不思議な行動に見えました。明らかに普通とは思えないこの行動について、当時、保育園の先生に相談しました。長男は何か違う気がする、何かが変な気がするという内容で相談したのですが、保育園の先生には、「発達などの事でわかってくるのは3歳過ぎてからなので、今時点では何とも言えない」と言われてしまいました。
その後もずっと横目で走る行動は続き、次男が生まれて長男が幼稚園に入るまでの間、次々に不思議な行動が見られ、結果、発達検査を受ける事になるのですが、今思い返してみても、やはり発達障害の子には、赤ちゃんの時から何かしら違う所があると感じます。それは、次男の子育てをしていると、本当に違う事を実感します。小学校入学を機に、次男も発達検査をしたのですが、次男は健常でした。次男の場合、赤ちゃんの時から幼少期時代まで、育てにくさゼロでした。長男が大変過ぎたのかもしれないのですが、やはり全然違います。一言では言い表せないのですが、やはり違うのです。
遠方の実家で、次男の里帰り出産をするために2歳半で保育園をやめましたが、保育園には本当に助けられました。日中、預かってもらうだけでどれだけ違うのか、子供を産んでおきながら母親が言う言葉ではないと思うのですが、大変さが格段に違う発達障害児を持つ親にとって、保育園は救いの場になります。毎日少しずつですが、日々の子育ての悩みを聞いてもらい、疲れ果てて心から長男をかわいいと思えなかった時期に保育園に入れた事は、親子とも、とても良かったと思っています。
まれに、年配の方で、子供を保育園に入れている話をすると、「かわいそうに。3歳までは母親と一緒に過ごさないと。」という方がいらっしゃるのですが、私は一概にはそうだとは言えないと思います。理想論と現実は違います。いろんな情報が瞬時に手に入る時代になると、「三つ子の魂百まで」のようなことを不安に感じてしまったり、自分は出来てないと思ってしまったりしますが、子育ては親と子、それぞれが一番いいと思う方法をとればいいのではないかと思います。
「みんな大変」とか、「今が一番かわいい時期」とか、「あっという間に大きくなるんだから、子育てを楽しんで」と言われてしまうと、あなたに私と長男の何がわかるのか、と腹立たしく感じてしまう事も多々ありました。それだけ、余裕がありませんでした。
仕事をされている方なら保育園に入れる事はとても重要な事ですが、それ以外の方でもうまく保育園などを利用して、お母さんのリフレッシュを優先してもいいと思います。保育園の先生方は、ほとんどの場合、お母さんの見方ですから、話をするだけでも違うと思いますし、他の方や同じ年の子ども同士、小さいうちから過ごせるというのはとてもいい社会経験になると思っています。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。