子供が18歳で就職する、もしくは22歳で就職する――それが子育て終了の目安と考える人は多いと思います。
それまでどのくらい費用がかかるのかご存知でしょうか?
ネットで調べたり、育児雑誌に書いてあったりするのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、
実際に私が経験した費用をご紹介したいと思います。
収入や現在の生活状況によって変わってくると思いますが、参考にしていただけたらと思います。
まずは条件をご案内します。
収入
■会社のお給料:年収250万程です。手取りで月17万前後。
■母子手当:「児童手当」が3歳までは月15,000円、4歳から(第一子)は10,000円支給されます。「児童扶養手当」は収入によって変化しますがだいたい月15,000円程貰えます。
ちなみにこの「児童手当」と「児童扶養手当」は毎月振り込まれるわけではなく、4カ月に1度まとめて振り込まれます。なので年に3回ずつなのですが、交互に振り込まれるので2か月に1度ばばーんと入ってきます。
■養育費・慰謝料:借金が原因で夫はとんずらしたので、もらえている額は0円です。
■まとめると月に195,000~200,000円程度になります。
生活状況
■私には子供が二人います。そしてシングルマザーです。
■両親健在の実家住みです。
■家は両親の持ち家で家賃はかかりません。
■光熱費である、電気・ガス・水道代は親名義の引き落としになっていたのでこれも払っていません。ただ、パソコンを使いたかったのでインターネットに接続するための、通信費が必要でした。我が家はケーブルテレビ・インターネット接続・IP電話の3点セットの通信契約をしています。光熱費で支払っているのはこれだけです。
■医療費:「ひとり親家庭等医療費助成費制度」というものがあり、私の収入程度であれば高校卒業まで子供の母親の医療費が基本無料になります。保険外治療には適用されません。そして自治体によって細かなルールが違うようで、所得制限の額がちがったり無料になる期間が違ったりするので、それぞれの自治体にルールを確認をすることが必要です。
以上を踏まえて実際にどのくらいの出費があるのか紹介していきたいと思います。
≪保育園時代≫ ~意外とお金がかかる時代~
▲保育費:35,000円
▲光熱費:10,000円
▲食費と生活消耗品(シャンプーや洗剤やトイレットペーパー等々):30,000円
▲車のローン代:15,000円
▲車のガソリン代10,000円
▲車検用積み立て:月5,000円
▲携帯代:10,000円
▲学資保険・生命保険代:15,000円
▲貯金:20,000円
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合計:150,000円
都内に住んでいた時は車は必要がありませんでしたが、田舎は車社会なので車は必須になります。また、出産後にすぐ入った子供用の養育保険と私自身の生命保険。これは私名義で作っていた保険です。ひとり親になると医療が助成されるので、子供の保険は不要と言えば不要なのですが、収入制限によって医療助成が停止されると医療費がかかってくるので、保険適用外の大病や入院をするようなことになった場合は役に立ちます。また、私の場合、掛け捨てではなく積み立て形式で、2人とも高校卒業時に250万入ってくる契約をしていました。が、不要だと思う方は保険は無しでその分を貯金することをお勧めします。
子供が小さいので旅行に行きたい等のおねだりもないので、贅沢をしなければ貯蓄も出来る時期ではありますが、それでもほとんど残りません。こんなに残るなら全部貯金すれば余裕じゃないかと思われるかもしれませんが、残念ながら無理でした。
なぜかというと、これ以外にも臨時出費があるからなんですが、何に出ていくかというと交際費と衣類です。子供ですからすぐに大きくなって、去年ぴったりだった服や靴などが履けなくなるんです。全部を買い替えていたら大変なことになりますが、お友達や保育園のママと仲良くなることでお古をもらえたり、それ以外にも助け合うことによって得したことは結構あります。
親戚づきあいもありますし、家電も壊れます。自分の服だってほしいし、おもちゃも買ってあげたい。遠足や運動会のお弁当も必要だしと、臨時出費は意外とあるのです。
≪小学校時代≫ ~まだまだお金がかからない時代~
▲入学費用:80,000円(※1回のみ)
▲修学旅行費:50,000円(※1回のみ)
▲校納金:5,000円~7,000円
▲習い事:5,000円
△光熱費:10,000円
△食費と生活消耗品:30,000円
△車のローン代:15,000円
△車のガソリン代10,000円
△車検用積み立て:月5,000円
△携帯代:10,000円
△学資保険・生命保険代:15,000円
△貯金:20,000円
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合計:135,000~137,000円
小学校時代は6年間あります。長いです。私は子供が4歳離れていたので通算10年間も小学校にお世話になりました。
入学にはとにかくお金がかかります、ランドセルが一番高いです。5万前後します。できたらおじいしゃん、おばあちゃんに頼ってみるのもいいかもしれません。他に文房具。制服。シューズ。絵具道具に、算数セット、書道道具や裁縫道具、さらに楽器として鍵盤ハーモニカや、カスタネット等、学校に必要なものを揃える必要があります。
授業料は無料ですが「校納金」というものが発生します。これには給食費と教科書以外のテキスト代だったり、テストの費用だったり、修学旅行積立金だったりしますが、学校によって金額は変わってくるでしょうが、通わせていた小学校はこのくらいでした。
塾に行かせるお金はありませんでしたが、何かしないといけないのかなと思い、参考書やドリルなどを購入したり、習い事としてソフトボールかミニバスケット、ピアノ、華道、それから自然科学という課外学習にいかせていました。なるべく安いところを選びましたが子供もやりたいと言ったことだったので6年間続けさせることが出来ました。習い事は無理のない範囲ですることが大事です。
子供通しの交流や自分の欲しいものを要求してくるようになりますし、成長に伴って必要なものが増えていきます。子供の欲しいというものを全部与える必要はありませんが、時には買ってあげたりすることも必要だと思います。
子供への毎月のお小遣いはあげていませんでした。お祭りやクリスマスなど行事で必要なものをその都度渡していました。
さらに、女の子を持つ母親は高学年になってくると生理もあったり、胸も大きくなってきてブラジャーが必要になったりします。私の子供は肌が弱くワイヤーの入ったものだとか、スポーツブラなどのゴムのきついものだとかぶれてしまって、合うものを探しているとかなりの金額になってしまいました。
≪中学校時代≫ ~だんだん手がかからなくなるけどお金がかかる時代~
▲入学費用:100,000円(※1回のみ)
▲校納金:12,000~6,000円
▲部活動費:3,000円
▲塾代:30,000円
△光熱費:10,000円
△食費と生活消耗品:30,000円
△車のローン代:15,000円
△車のガソリン代10,000円
△車検用積み立て:月5,000円
△携帯代:10,000円
△学資保険・生命保険代:15,000円
▲貯金:10,000円
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合計:124,000~150,000円
部活を運動部に入っていたので、ジャージや道具など揃えるものにお金がかかりました。また遠征費(お弁当や光熱費)などもかかりました。
小学生時代に通っていた習い事はやめましたが、3年生になった時に受験のためどうしても塾にいきたいと言われて1年間行かせましたが、30万ほどかかりました。(おかげで成績はビリギャルちゃんもびっくりなほどあがりましたが)
また、子供同士の交流や、子供欲しいものなど、中学生の頃になると貯金はほとんどできませんでした。お金は出ていくばかりでした。
≪高校校時代≫ ~無償化は絶対に続けてほしい時代~
▲入学費用:300,000円(※1回のみ)
▲通学費:6,000円
▲校納金:20,000円
▲部活動費:3,000円
△光熱費:10,000円
△食費と生活消耗品:50,000円
△車のローン代:15,000円
△車のガソリン代10,000円
△車検用積み立て:月5,000円
▲携帯代:20,000円
△学資保険・生命保険代:15,000円
△貯金:10,000円
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合計:164,000円
高校になると驚くほど金額が跳ね上がります。通う高校には電車通学となるので定期代が必要になってきますし、制服代も高い。鞄やら学校に必要なものが増えてきて、さらには携帯代も必要になってきます。
修学旅行は、沖縄・東京・北海道の三択になり、積立金が毎月かなりかかります。さらに模試代や教材費などもかかるほか、お弁当が毎日要ります。
運動部に入るとジャージや道具などの遠征費や対外試合などのお弁当がかかりますが、文化部に入るとそんなにかかりませんでした。
さて、高校を卒業後就職する場合は、ここで子育て終了です。貯金してきたお金や満期を迎えた保険金は、自動車免許取得費用や、遠方へ就職する場合だと引っ越し費用などに充てて、成人式や今後のお祝い事に利用するといいでしょう。
≪大学校時代≫ ~国公立以外だと無理だよ時代~
▲入学金:796,000円 /4年
▲授業料:4,388,000円/4年
▲敷金・礼金・引っ越し費用:300,000円
▲仕送り:100,000円/月×48カ月=4,800,000円
意味がわからないくらい高額で、月にいくらとかそういう計算が出来ないレベルです。とりあえず、ひとり暮らしの準備をして、入学金と授業料を払ったら仕送りで毎月10万払っていきます。
田舎なので自宅から通える場所には大学がありません。
入学金、授業料(前期・後期にわけて納入にはなりますが)、一人暮らしに必要な家具、引っ越し費用、賃貸物件の敷金・礼金。これらのものを一気に支払うことになります。
学費以外に生活費も援助が必要となります。ただ自宅に子供がいないので、自宅の生活費は減ります。
高校卒業時の貯金額について計算をしてみると、
合計:2,880,000円貯めたお金になりますが、入学金等で小・中・高校入学で合計50万くらいは使っているのでもう少し少なくなっているはずです。
また学資保険が18歳で満期を迎えて250万はいってきます。残りの足りない部分は奨学金を利用しないと大学進学は無理です。
月々の仕送り額も10万が限度なので、子供の能力によって奨学金を借りてさらに、両立ができるのであればバイトをさせて補てんするのがいいと思います。奨学金も返済不要のものもありますので、優秀な成績を修めている場合は是非に申し込んでみるのがいいと思います。
奨学金は頑張っていいところに就職して返済していってほしいですが、恐らく最初は子供も返済がきついと思うので、援助が必要になると思います。
結論
いかがだったでしょうか?
シングルマザーで大学まで進学させるとかなりのお金がかかることがわかると思います。ご自身の収入に応じて無理のないプランを是非に立てる必要があります。
かなりの覚悟も必要です。
よほどの高収入や貯金、さらに養育費をもらえているのならもう少しマシなプランを立てられると思いますが、このご時世、養育費を高額もらえているお母さんは少ないのではないでしょうか?