結婚した妻との間に子供がほしいが、連れ子が複雑な心境という相談ですが、実子がほしいという思いはごく自然なことだと思います。そして、また連れ子が複雑な心境になるのも当たり前なことです。連れ子より実子の方がかわいいに決まっている、家に居場所がなくなったらどうしよう…など不安に思うことでしょう。
私の知り合いに小学生5年生の女の子がいる人と初婚で結婚した人がいます。結婚してすぐに奥さんとの間に実の子供ができ、連れ子が小学生6年の時に、女の子が生まれました。女の子は特に敏感で、反抗期に入るのも早いことがあり、様々なタイミングが重なり、すぐにぎくしゃくし始めました。ぎくしゃくすると、どうしても男親は距離を取ってしまいます。会話もなくなり、母親を通して必要なことをやり取りするようになります。その間にも、実子は日々成長し、ますます可愛さが増していきます。娘二人との関わり方にどんどん差がついていきました。今、連れ子は高校生、実子は小学生ですが、関係は変わらず、連れ子とは会話することも、出掛けることもないようです。
この知り合いの場合、一緒に住み始めてから、連れ子との仲を深める間もなく、妹ができたことが早かったように感じます。父親ができたと思ったら、かわいい赤ちゃんが生まれて、自然と父親も、母親も、赤ちゃん、赤ちゃんになります。そうなると自分の居場所がないように感じてしまい、距離がうまれ、早めに修復しないと手におえない状態になります。
赤ちゃんが生まれればどうしても、かわいいもので、血のつながっている家庭でさえ、上の子が拗ねて赤ちゃん返りしてしまうことがあるくらいです。上の子を優先するなど、新生児が生まれた時には気を付けなければならないのです。ましてや連れ子の場合は余計配慮が必要です。
年齢的なこともあり、実子がほしいという気持ちはわかりますが、まずは連れ子との関係を大切にすることをお勧めします。早く父親として認めてもらおう、早く本当の親子のように、ということではなく、買い物や外食に出掛けたり、団らんの時間を一緒に過ごすなど、ごく自然に過ごすことで自然に仲を縮められるといいです。連れ子の性格や今の反抗期の状態などにもよりますが、中学3年の女の子であれば、話せばわかる年齢だと思います。母親を含めた、3人で話し合うことが大切です。そしてその結果、もし赤ちゃんが生まれることになったら、生まれてからも連れ子との時間を十分に持ってあげてください。日常会話やちょっとそこまでの買い物でも構いません。決して赤ちゃん、赤ちゃんにならないことです。