これって本当にしつけになる?子供を外に出すということ

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長男にも同じ体験をさせてしまった

そしてつい最近、夫が長男をきつく叱った後、玄関の外に追い出したことがありました。丁度私が入浴中だった時の出来事で、お風呂から出たら、長男が居ない状況に愕然としました。夫は不機嫌な表情をしており、次男は異様な雰囲気に怯えていました。私は、どういう理由で夫が長男を外に追い出したのかという事と、その日は春とはいえまだ底冷えのする日で、お風呂上りの長男が体調を崩すのではないかという心配と、長男が外に出されたことで傷ついてしまうという不安が一度にぐるぐると頭の中で回り、言葉が出て来ませんでした。夫曰く、長男が刀のおもちゃを壊してしまい、物を大事にしないことに腹を立て、おもちゃを大事にしない子はこの家に居なくて良い!外に出て行け!と叱り、そのまま外に放り出したという事でした。とりあえず外は寒いので一刻も早く長男を家の中に入れ、寒さとショックで青い顔をしている長男に私が話を聞くと「僕はおもちゃを壊したんじゃない!手でいじくっていたら、壊れたんだ!」と言って泣き出してしまいまいした。どうやら最初に長男が夫に伝える時に、言葉の選び方を「壊した」というのと「壊れた」という微妙な言い間違えをした為に、おもちゃを大切に使わずに、すぐに壊してしまったと思った夫は激怒し、思わず外に放り出したという事だったのでした。夫もたまたま虫の居所が悪かったのかもしれませんが、元々多少壊れ掛かっていたおもちゃだったし、外に出して反省させる程のことではない、と正直私は思ってしまいました。そして私は、ああこの子も「外に出された」ことで、私と同じ心の傷を負ってしまったに違いないという、なんともやり切れない気持ちを抱きました。もちろん、個々の性格にもよるのかもしれませんが、長男は再び厳しく叱られた時に、きっと外に出されてしまうかもしれないという不安な気持ちが湧いてくるのだろうと思います。もしそうなった場合は、私は長男の気持ちに寄り添って、ケアをしてあげなくてはならないと思っています。そして夫にも、今後一切、いかなる場合でも外に追い出すという叱り方をしないで欲しいと伝えます。その時は私の体験も話し、心に深い傷を負うリスクも話したいと思います。もっと早くに夫に伝えておけば良かったと後悔しています。

外に出すという事は虐待と同じ


叱った時に子供を外に出すという事は、子供心に猛烈に傷付くことなので、これはしつけの範疇を超えて、私は精神的な虐待の域に達することだと思います。叱る為に家から追い出すことは決してしないで、必ずその場で叱るべきです。しつけの為に外に出す、という考えも、子供にとっては家から追い出されたという悲しい気持ちだけが湧いてくるので、何のしつけにもならないと思います。悲しい気持ちと、またいつか家から追い出されるという不安な気持ちを抱えてしまい、家という空間が安らぐことの出来る落ち着く場所ではなくなってしまいます。親も人間なので、子供を叱る時は親もつい感情的になってしまい、冷静に物事を判断出来ずに、つい行き過ぎた叱り方をしてしまうことが誰にでもあり得ることだと思います。しかし、私は外に出すという行為は、しつけの一線を越えて虐待の部分に当たる位、してはならない叱り方だと思うのです。従って叱る時はその場で伝えれば良いことであり、家の外に追い出すことによって、しつけの効果などあり得ないと思います。また、マンションやアパートなどの集合住宅の場合、叱る時は周囲の目を気にしてしまうと思いますが、周囲の目が気になるというような気持ちを抱くのであれば、そもそもそういう叱り方をしないことが先決だと思います。子供を外に出すことをしておきながら、周囲の目が気になる。外に出せば周辺住民に見られることなんて当たり前です。本当に全く持って自分勝手で矛盾している叱り方だと思います。

子供を叱る時に心に留めておきたいこと

子供を叱る時は、子供が恐怖と不安とトラウマにならない叱り方をするのが大前提です。子供は親の所有物ではありません。親だからと言って子供に対して何をしても良い訳ではありません。子供は一人の人間であるという当たり前のことを肝に銘じること。親の力を一方的に振りかざし、子供の人格を無視した叱り方をするべきではありません。そのことを親は忘れては決していけない大切なことだと思っています。親が一方的な叱り方に暴走しない為には、叱る時は夫婦揃っている時に叱るようにし、どちらかが叱り役、もう一人は冷静に子供をフォローする役、というように役割を分けた方が良いと思います。夫婦揃って子供を叱らずに、子供に逃げ場を作ってあげることで、家の外に出すという沸点まで親の感情の方も暴走しないと思います。つい感情的に叱ってしまうことは誰にでもあり得ることで、一つや二つ思い当たる節があると思います。普段、子供とどれだけコミュニケーションを取れていて、親子関係がしっかりと築けていれば、多少の行き過ぎた叱り方をしても信頼関係は揺らぐことはないと思います。しかし、子供の心に傷を負わせない叱り方を親は肝に銘じていたいものです。

ABOUTこの記事をかいた人

小学1年生の長男は超繊細かつ超慎重派、年少の次男は活発で元気いっぱい、という正反対の性格の兄弟を子育て中のアラフォー主婦。子供たちに挟まれて眠る時と、家族みんなで食卓を囲む時が何よりも幸せです。