【発達障害】忘れ物をしなくなった理由

ADHDである長男は、とにかく忘れ物が多かったです。
小3までは、学校の準備などは私が一緒にやっていましたし、習い事の準備も私がやっていました。過保護だと思われるかもしれませんが、忘れてしまうことは発達障害のいろんな特性が組み合わさっていておきることですし、出来る人がやればいいのでは?と思うところもあって、長男に何がなんでも克服してもらおうとは思っていませんでした。
‘多かった’という過去形の言葉を使ったのは、今はそれほどひどく忘れ物をするような事はなくなったからです。

一枚の下敷きが忘れ物をなくした

長男の忘れ物は、あまりにもあっけなく終わりました。
小4になり、担任が新しく男の先生になりました。体育会系の先生でした。先生は忘れ物を怒ることなく、何か対策をとったわけでもなく、忘れてきたら先生の物を貸してくれただけでした。
新学期早々、長男は下敷きを忘れてしまったようで、先生が下敷きを貸してくれたそうです。その下敷きは、アイドルの下敷きでした。ただそれだけでした。特別なことは何もしていません。しかし、これがとても効果がありました。
アイドルの下敷きを、その日一日使わなければいけなかった長男は、とても嫌だった、と言っていました。
「先生の物はもう使いたくない。」
と言っていましたから、よっぽど嫌だったのでしょう。
次の日からは、学校の準備に余念がなく、ほぼ完ぺきに準備されていました。
長男は小4の1学期で、忘れ物が多いと注意されることなく過ごすようになりました。
毎年、その先生が受け持つ生徒の中には、同じ方法で忘れ物が少なくなっていくと聞きました。怒ってもいない、諭してもいないのに、忘れ物に大きな効果があったことに、とても驚きました。

前頭前野の働きが弱い

忘れものは前頭前野の働きが弱いことでおきているようです。そもそも発達障害の人は前頭前野の働きが弱いので、総合的な判断やコントロールに特性がでるのですが、忘れ物も前頭前野の働きと関係しているのでおきてしまうのですね。
忘れ物をする、しない、というのは、場面や心理状態などで変わってくるようなので、今回の長男のパターンのように、強烈なインパクトがあると忘れ物に対する意識も変わってくるようです。
発達障害の特性があってもなくても、忘れものは誰にでもあることで、すぐに忘れてしまう人には無意識で物を取ったり置いたり渡したりしてしまっているようです。
そこに、意識を取り入れるだけで、脳の中で情報を引き出すカギの役割をしてくれ、忘れ物は少なくなっていくようですが、意識していくことを習慣にしていくのは、努力していかなければ身に付かないような気がしています。

長男の忘れ物対策

まだ忘れ物が多かった時代に、長男が実際にやっていた忘れ物対策は、「書き留める」ことでした。私も忘れてしまうことが多いので、とにかくすぐにメモをするのですが、メモしたメモを失くしてしまうということもありますので、決めたノートに書いたり、見直す習慣をつけました。またノートだと、ノートを見ることを忘れてしまうので、家の中では紙に書いて壁に貼りました。学校に行く前に再度気づけるように、玄関にも同じ内容の紙を貼りました。学校にいるときは油性ペンで手の甲に書いてきました。あとは必ず連絡帳を見る、ということを長男本人が意識をして見るようにしていました。
これで忘れ物は半分以上なくなっていきました。それでも忘れてしまうということは、そもそも聞いていなかったり、忘れてはいけないことという認識が長男になかったりしたことなので、これは仕方のない範囲としていました。
下敷き効果があってからは、長男が意識をするようになったので、連絡帳にも読めるように書いてきたり、先生にもう一度聞きなおしたりするようになり、今ではほとんど忘れ物がありません。
ADHDであっても、忘れ物で困るということに「意識」が結びついたら、対策がとれるかもしれませんね。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。