発達障害児の兄弟育児の難しさ(弟のチックからわかったこと)

長男には3学年下の次男がいます。次男は幼少の頃から長男のことが大好きで、長男のやることにいつも興味津々でした。長男がやっていることをすぐに真似して、後を追いかけ、一緒に笑い、時にはケンカをして、たくさんの時間を過ごしてきました。
長男が幼少の頃は、長男が発達障害であることが判明しておらず、育児に疲れ果て怒ってばかりの毎日でした。そして長男自身も私に怒られる理由を理解出来ずに、パニックを起こしていました。

次男の環境

そんな状態でしたので、次男が育ってきた環境は、とても理想的だったとは思えません。すぐにどこかに行ってしまう兄を追いかける私に連れていかれ、抱っこされたまま着いていく。療育の日は昼寝をしていても遊んでいても途中で同行する。このようなことは兄弟であれば普通のことなのでしょう。
しかし、朝から寝るまでノンストップで動き続ける長男の時間には、‘安らぎ’のような時間はありませんでしたから、次男は振り回されっぱなしです。怒られてばかりの長男と一緒にいるので、自分も怒られているような気分になったでしょうし、パニックがおきてしまえばママは長男のところへ行ってしまう。いつしか次男の心には、たくさんの不安が増えていきました。

チックの出現

うちは二年保育派なので、幼稚園は二人とも年中から入りました。
次男が年中から幼稚園に入って間もなく、まばたきが多くなりました。普通のまばたきとはちょっと違う、ほんの少しだけギュッとつぶったようなまばたきでした。少し不自然だったので、目が気になるのかな、とか、何かゴミでも入ったかな、とか、最初はそんな印象でした。しかし日に日にまばたきの回数が多くなり、1日中気になるほどまばたきをするようになりました。
すぐにチックだとわかりました。発達障害の本には、チックがひどくなって病院に行ったら発達障害だった、というような例もあるくらい、発達障害とチックは関係性がありましたので、知識だけはありました。
幼稚園ではとても出来る優等生になっていた次男。何でもできてしまうのは、次男だからというのもありますが、器用に何でもこなすし、先生の顔色もわかるので、同年代の子供と比べても出来ることが多いように見えていました。

環境に左右されるチック

負けず嫌いの次男は、何事も1回で出来ないとイヤなんだそうです(本人談)。幼少のころからちょっとでも失敗するとすぐに怒ったり泣いたりしていた次男。幼稚園では何でも出来ると言われているだけに、出来ないことが許せなかったようです。またクラスの中で、次男が見本をやることが何度かあり、それがものすごくストレスを与えていたようでした。
行事の前になるとチックになり、行事が終わるとまた治まっていく、ということを繰り返しました。そのうち、まばたきだけではなく、口をくるっと一周回すというチックも出始めました。気が付くと口がくるっと動いている。次男はやりたくてやっているわけではないのに、口が勝手に動いてしまうと泣き出したこともありました。
口のチックは行事のあるなしに関わらず、長い間出ていました。最近はまばたきや口の動きは収まったのですが、首をずっと動かしています。肩と首が凝るんだそうです。相当な頻度で動かしているので、学校の先生や習い事の先生も次郎のチックには気づいていました。

ストレスの原因を探すこと

チック発症の原因は解明されていないようなのですが、ストレスにより症状が強くなってしまうことはあるそうです。
実際に次男は幼稚園や学校などの行事の前には必ずひどくなっていました。
ストレスになっている原因を探して、配慮を求めるのか、本人と話をして対応を考えていました。
チックの症状を指摘してしまうと、さらにストレスになるので、そおっと知らないフリをしているのが一番いいですね。ただし、チックにも種類があり、他人が嫌がったり傷ついたりする言葉を発し続けてしまうようだと、本人を始め周りも辛くなってきます。
まずはチックの事を理解し、ストレスを解消していくしかないでしょう。本人は勝手に動くことを感じ取ますから、気にしてしまうんですよね。そうすると止まらないチックにさらにストレスが溜まるという悪循環が起こりやすくなって、どんどん悪化してしまうので注意が必要です。トゥレット症候群のような症状が重い場合は、薬の力を使うこともあるようです。

私はあなたの味方

どちらにしてもチックは理解されにくい状態の1つです。傍から見れば、全く理解できない体の動きや出される言葉にビックリしてしまうかもしれませんが、困っている人達も無意識で出てしまうのでどうにも出来ないのです。
次男にはいつも「ママは次男の味方だからね」と話しています。たったそれだけの言葉ですが、子供にとっては何よりも温かい言葉。私の用に有言実行している方にはとてもおすすめできる方法論です。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。