育て方が悪いと言われ続けた日々

発達障害の子供を持つ親であれば、一度は言われた経験があるのではないでしょうか?
大人の常識からズレている行動をしたり、大人が望んでいない行動をしたりすると、すぐに親のせいにされますからね。
「親の顔が見てみたい」とか「そんな育て方ではだめだ」とか、こちらの気持ちも思いも完全に無視して無神経な言葉を浴びせてくる人はたくさんいます。
もちろん子供のためを思って言っているのでしょうが、いとも簡単に責めてこられると、責められた方は行き場がなくなり自分を責めるしかなくなるという悪のループに入っていってしまいます。

とにかく母親が責められる

世の中の大きな大きな差別の中に、「家事や子育ては母親がするもの」という固定概念が多くあると思っています。
そうじゃないという育メンパパさんも現代にはたくさんいらっしゃるのですが、そのパパさんのお義父さんお義母さん、ご近所さんなどの周りの大人の方達、母親のご両親、そして一番ひどいパターンが旦那様。
多くの家庭では旦那様が家計を支えていて、母親は仕事をしながらでも家事育児全般を仕切っているのに、母親は全方位から責められるということがまだまだ多いと思います。
「おまえの言い方が悪い、やり方が悪い、こうすればもっと出来る、やめた方がいい」など、散々です。
何なんでしょうね。どうしてこうなっていくのでしょう。
母親は年中無休、休みなんて全くないのに、よく平気で責められるなと感心します。
そして責める人に限って何も行動は起こさないという最悪なパターン。
それじゃあ、誰だって嫌になるし鬱にだってなってしまいます。離婚だってしたくなるし心だって閉ざしていきます。
しかしとても多いです。
特に発達障害の子供がいると、旦那様が理解してくれない、義父母から責められる、ママ友の言った何気ない一言に傷つく。
いくら発達障害の理解を啓蒙していく情報が、「育て方の問題ではない」と訴えてくれても、現実はそううまくはわかってはくれません。

育て方が悪くてもいい

そういう私も散々責められてきましたから、孤独を感じるお母さん達の気持ちがとても良くわかります。
理解されない事に加え、育て方が悪いという言葉はとても傷つきますし、母親としての自信もなくなっていきますよね。
私も悪のループにはまり、産前にもなったことのあるうつ病になりました。
育児ノイローゼというカテゴリのものでしょう。
人は責められ続けると、間違いなく精神的に落ちていきますから、精神疾患になってもおかしくありません。
しかし、精神的にどうにかなっている暇もない程、発達障害の子供達はその特性を存分に発揮してくれるので、どんどん疲弊していき、さらに輪をかけて悪のループにはまっていく。
そんな中から私が脱却できたのは、人に言われることを一切聞き入れない、気にしないことにしたからです。
そもそも子育てにいいも悪いもないのだし、大切な子供を育てているのに、悪いと思うことはやらないと思うのです。
良かれと思ってやっていることが、いい方向へ向かないかもしれないけれど、やってみなければわからないのです。
生きるということ自体、日々実験のようなもの。
試行錯誤を繰り返し、失敗から経験し改善していく、自分の人生だってそうやって過ごしてきましたよね。
子育てだって日々実験です。
間違っていると思ったら修正すればいい。
人に何と言われようと、自分が良しと思ったことは試してみる。そのことに集中しているうちに、発達障害の知識も増え、経験も増え、いつのまにか私の勢いに周りも何も言わなくなりました。

他人に評価される子育てではなく、自分の信念に従った子育てをする

人に評価されることは、生きている実感とモチベーションを保つためにとても必要なことだと思います。
自己肯定感を持ち、自信を持って前に進める、大切なことだとも思います。
しかし、他人の評価を気にするあまり、自分の思いを押しこめ、周りにばかり気をつかっていると自分が自分ではなくなっていきますよね。
子供を育てる親として、親自身の人生が満たされていなければ子供の人生のお手本にはなれません。
夢を持って、信念を持って、志を持って、と子供に願うのなら、まずは親がやってみせましょう。
「育て方が悪い」なんて言わせないし言われたくもない、信念を持って突き進んでいくくらいの勢いで子供と向き合いましょう。
間違っていると思ったら、正々堂々と直せばいい。そのくらい割り切って考えていると、周りから言われることは気にならなくなっていきます。
世の中、正しいことばかりではないのですし、人間なのですからその人間味をたくさん出して、多彩な感性と可能性を持っている発達障害児の特性を楽しみましょう。
自分ではなければ教えられないことが必ずあります。母親以前に、人として伝えておきたいことや教えておきたいことをやっていきましょう。
やれるだけのことをやったら、わかってくることもあるし、後悔も少なくなります。
育て方に正解はない。きっと死んでもわからないと思います。
まだわからない先の未来を不安に思ってネガティブ思考になってしまう前に、今、やれることをやる。
あとは子供の育つ力を信じてみませんか。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。