発達障害児を育てる母の心の支えになるママ友とは?

発達障害児を育てている母親として、一番心細かった事は、周りのママ友と子育ての情報を共有できないことでした。子供の成長の話でも生活の話でも、少しずつ何かが違う。何か気になる事を話しても、「男の子なんてそんなものだよ。」「気にし過ぎなんじゃないの?」と言われてしまう。私が長男について感じていた違和感を共有できない時間が続くと、そのうちに‘どうせ話してもわからないんだし’と思ってしまい、だんだんママ友の輪に入りたくなくなっていきました。

ママ友の何気ない言葉

誰にでもその言葉を言われたら嫌な気分になってしまう、という言葉や表現はあると思います。人との付き合いはそんな事の連続。誰もが相手に対していい事ばかりを言えるわけではないですよね。誰でもそんな体験を重ねていくうえで、相手の表情や状況から言葉を選んで会話をしていきますよね。
発達障害だけではなく、障害をお持ちの方と関わっている人達にとっては気になってしまう事はたくさんあります。当事者と家族にしかわからない思いがある事は、おそらく障害があるなしに関わらず、誰にでもある事かもしれません。
発達障害を含め、人と違う事は、少なからずマイナスイメージを持ってしまい、引け目に感じてしまう事は仕方のないことなのでしょう。特に日本のように、横並びにみんなと同じである事が良き事という文化の中で生きていく場合、人とは違う事をギフトだと思えるようになるまでには、それなりの時間の流れと心の持ち様が必要です。
私は、長男の発達障害の事を、今でこそ割り切っていますが、以前は違っていましたので、ママ友の何気ない一言にグサッときてしまうことがありました。今でも忘れられない一言は、健常の男の子を育てているママ友との会話で、その子と会話がうまくいかない時に、「うちの子、発達障害なんじゃないのかなって思う。」と、ちょっと冗談っぽく自分の子をバカにしたような言い方をしていた言葉でした。
その会話の輪には、私を含め、発達障害児を育てている親が2人いました。私達の子供が2人とも通級に通っている事は、もちろんそのママ友も知っています。どちらも何も言えなかったし、つっこめなかったのを今でもはっきりと覚えています。それが発達障害のイメージなんだなと、間違ってもいいイメージではない事を悟りました。
悪気があって言っているわけではないことはわかっています。自分の子供を人前で褒めるのは、日本ではあまりない事ですからね。ただ、例えに‘発達障害’があまりにもサラッと出てきたことは衝撃でした。

同じ境遇同士のママ友の存在

そんな感じなので、ママ友との会話はなかなか共通するところが少なく、こちらの状況をわかって理解してくれる人ではない限り、あまり長男の様子について触れる事はなくなりました。その代わり、通級に通っているママ友と、定期的にランチを食べたり、お茶を飲んだりしながら、普段話せないママ友との会話を楽しんでいます。やはり境遇が同じということは、例え違う障害であっても、理解されないという部分で共感できる事は多々あり、また、工夫している所や薬、支援などの情報なども共有できるのでとても為になりますし、何よりも自分の子供を否定するようなことはお互いに言わず、頑張っている所を一緒に認め合えるいい時間になっています。

発達障害のママ友の会

私の地区には、通級に通っているママさん達が発足した、発達障害児を育てる母親の会があります。1学期に1回、みんなで集まってお茶会とランチ会をしています。午前中の2時間とランチで1~2時間。話が途切れることはありません。学区が違う方、兄弟がいる方、既に大きなお子さんがいたりして、進路についても先輩ママさん達の様々な乗り越え術を聞くことが出来、また、新しく参加された方のお役にも立てるのでとてもいい会だと思います。
もし、周りにこのような会がある場合は、積極的に参加されることをおすすめします。何かしらの情報を得られることはもちろんの事、1人で困っている事などを共有する事で、お互いに得る事も多いと思います。孤独になってしまわない事で、育児にも前向きになれる、いいきっかけになりますよ。

ABOUTこの記事をかいた人

2人の男の子を育てている主婦です。(現在小4と小1) 長男が発達障害のため、ちょっと変わった子育てをしています。 今年から次男が小学校に入ったので、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。 そんな私のちょっと変わった子育てのお話を紹介致します。