‘営業職’と聞くと、コミュニケーション能力が高くて、相手の事を瞬時に気付かう事が出来る気が利く人、というイメージがありますよね。同時にノルマを達成するために、時間に関係なく接待をしていたり、いつも頭を下げているイメージもあります。仕事には向き不向きがありますが、営業職もその1つと言ってもいいと思います。
大変なイメージがある営業職ですが、反対に適職であればやりがいがある仕事だと思います。そんな営業職、実は発達障害の特性がある人達の中には営業が向いている人が多いそうです。中でもADHDの特性がある人は営業に向いている人が多いそうですよ。
話をすることが好きな人
ADHDの特性がある人の中には、積極的に人と関わりたいという人がいます。子供の頃は誰にでもどんどん話しかけるタイプで、とにかく興味のある事をたくさん話したいというタイプの人です。中には空気を読んだり、相手の気持ちがわかるタイプの人がいますので、大人になるにつれ、自分の興味のある事ばかりを話すというよりも、相手の話の中から欲しているものを理解し、最善の情報を提供する事が得意になる人もいるようです。
私の知り合いにもこのタイプの営業マンがいましたが、創意工夫が得意で、独特のプラスアルファを考えて特典をつけていた人がいました。相手が一番必要としている事をうまく読み取って、営業の成績をあげていたり、外回りや人と会う事が苦ではないため、上手くやれていたようでした。また、即行動に移せるあたりも特性が多いに活用されていたので、周りも適職だと感じていたようでした。
とことん追求できる人
合わせて自分がやろうと決めたことに関して、とことん追求できるタイプの人も営業に向いているようです。‘追求する’というと研究職のようなものを想像しがちですが、ADHD特有の集中力を発揮し、情報収集から分析まで没頭できる人は、相手のニーズにプラスして情報を集め、提供する事が出来るようです。独特の発想や物の見方、ひらめきなども活用出来るので、やりがいを感じる事も出来るようです。良いと思ったものを臆することなく相手に勧められるという点でも営業職に向いていると考えられている点です。
苦手な部分は工夫次第
とは言え、一概に営業に向いているというわけではありません。人それぞれの特性により、バランス良くいかないところが発達障害の難しい所。アポを忘れてしまう、資料の整理が上手くいかない、優先順位をつけられずに時間配分が上手くいかないなど、どうしても共通のミスはあるようです。しかし、特性をわかっていれば自分なりの工夫を見つけ、対処していける人もいるようです。アポを忘れてしまうというような決定的なミスさえしなければ、他のマイナス面に関しては、逆に笑いに変えてしまう人もいるようです。人間、自分の欠点を笑い飛ばせるくらいの人の方が好かれるという事もありますよね。この人はこういう人だと思ってもらえるような魅せ方を工夫している人もいるようです。
障害者向けの求人を探す
現在では発達障害を含めた障害者向けの求人サイトもあります。電話応対に配慮がある会社、車椅子対応などの環境面に配慮がある会社、勤務時間の調整に配慮がある会社など、障害者枠を含めた配慮を前提に採用を考えている会社へ就職をする事も1つの方法ですね。
その場合は、初めから障害をオープンにする事になりますが、特性を理解してもらった上で、特性を活用できる仕事につけるという事は、後々の事を考えると、とても大切な事だと思います。時代の流れと共に、働きやすい環境で仕事をする事が出来るようになっていって欲しいですね。