増税時の効果のなかった子育て支援策「子育て世帯臨時特例給付金」

子育て給付金

「子育て世帯臨時特例給付金」通称「子育て給付金」とはいったいなんでしょう?
ツイッターなどのSNSをされている方はもしかしたらちょっとした騒ぎがあったことで記憶に新しいかもしれません。
厚生労働省が2014年4月から消費税が8%に増税することに合わせて、消費税があがると子育てしている保護者の方々は大変でしょうから臨時でお金をあげますよという臨時的な給付処置のことです。
当時の厚生労働省のHPに掲載されていた文章は以下の通りです。

――平成26年4月から消費税率が8%へ引き上げられますが、子育て世帯の影響を緩和し、子育て世帯の消費の下支えを図る観点から、臨時的な給付措置として行うものです。 ――

申請しないともらえませんでした

あら、やさしい!子育て世帯になんてやさしい政策だろう!とならず、どうしてSNS上で炎上したかというと、この臨時給付処置が当時ほとんど報道されておらず、厚生労働省のHPにひっそりと掲載されているだけだったからです。
しかも、申請しないと給付されないというものだったことも問題でした。
つまり知らない人は当然申請なんてしませんから、給付されないという事態も起こりうるわけです。これに怒った人々の間で騒ぎになりました。
騒ぎになって、否めない政策の準備不足が浮き彫りになりました。あとからとってつけたような言い訳もあったりして、消費税対策のはずなのに、給付はかなり遅かった記憶があります。
また、申請方法についても、自治会によって様々でしたが、申請用紙を該当世帯に配布してくれるところもあったようです。

2014年度:子どもひとりにつき1回限り1万円

かなり付け焼き刃のような給付処置でしたが、当時、2014年度は子どもひとりにつき1回限り1万円もらえました。
大した額ではありませんが、まあないよりは全然マシだったのと、SNSで騒ぎになって報道もされるようになり、認知度もあがって多くの子育て世帯の方が申請されたと思います。
しかし、翌2015年度は減額されて、子供ひとりにつき1回限り3,000円になってしまいました。

贅沢は言えないのはわかりますが、消費税が5%から8%に引き上げられたことによって、1カ月の食費、生活消耗品(シャンプーや洗剤や洋服など)、学習教材(文具や学校で使う必要な道具など)、娯楽費(外食したり、遊びにいったり)すべての消費が、例えば月に10万円かかるとします。

1カ月の消費額:10万の場合
消費税5%の場合は、5,000円
消費税8%の場合は、8,000円(↑3,000円アップ)

その場合、単純に計算して、月に3,000円分、消費税額がアップすることになります。
これが1年分だと、36,000円という計算になります。
その内の1万は支給してくれたわけです。

2015年度:子どもひとりにつき1回限り3,000円

増えた消費税分を助けてあげますよ、というが「子育て世帯臨時特例給付金」だったはずなのに、2015年では年間に3,000円しか給付されませんでした。
1カ月に換算すると、250円です。
消費税5%当時と比較すると、約8,333円の商品を購入した場合の消費税しか補てんされていないことになります。
当然、申請をしないともらえませんので、その労力を考えると貰っても、微妙なところです。

2016年:ついに廃止

そんな「子育て世帯臨時特例給付金」が2016年にはついに廃止になりました。
理由は色々あるようですが、はっきり言って経済効果がほぼ皆無であることや、子育てしやすくなったと感じる世帯なんてほぼなかったからではないでしょうか?
その割に、支給に際してお役所も、子育てしている親も手間がかかりすぎており、当然子供を作ろうなんて思う夫婦だって増えません。
子育て支援政策としてまったく功を奏していません。

「高齢者向け給付金」という臨時給付金

消費税10%への増税は、2019年10月までに延期されました。
当初は、2017年4月から増税する予定でしたから、延期なったことで猶予ができたことで、少しほっとする要素ではありますが、いずれあがることは確実ですし、なくなった「子育て世帯臨時特例給付金」の財源は、子育て支援としてどこに使われるようになったのでしょうか?

廃止になった「子育て世帯臨時特例給付金」の代わりとばかりに登場したのが「高齢者向け給付金」という臨時給付金です。対象者ひとりにつき支給は1回限りで3万円です。
「子育て世帯臨時特例給付金」の時は1万だったのに、3万円です。
これじゃあ、まずます子育てなんて支援する気がないんじゃないかと思えてしまいます。

「子育て世帯臨時特例給付金」の代わりに?


もちろん、さすがに政府だって「子育て世帯臨時特例給付金」を廃止しただけではなく、子育て支援として、いくつかの政策を出しています。
まず、ひとり親に支給される児童扶養手当 の2人目以降の支給額の増額です。離婚や死別などでひとりでお子さんを育てられている世帯限定の話です。しかもひとりしかいない家庭は今までと変わりません。2人、3人とお子さんをお持ちの世帯のみ限定です。
さらに、「幼児教育無償化」について検討がされているとことです。簡単に言うと、長女長男の子が小学3年生までの年齢で下の子が保育園に入るなら第2子とカウントするから、保育料を安くするけど、長女長男が小学4年生以上だったら長男長女はカウントできないから、兄弟姉妹がいない子と同じ保育料もらいますよという制度だったものを、長男長女の年齢はいくつでもいいよ、二人目のご兄弟が保育園に入ってきたら第2子とカウントするから保育園料安くするよ、3人目のご兄弟だったら無料にしますよ、という制度にしようと今検討されています。
さらにひとり親だったらもっと保育料安くしましょうという案を検討されているようです。
もうひとつは、保険が効かない「不妊治療」をしている夫婦への支援額を倍に増額しました。

足りない子育て支援

ひとり親家庭は離婚によって増え続けています。またひとり親家庭ゆえに貧困家庭が増えているという問題がありますので、貧困家庭を減らそうと頑張っている感はあります。兄弟姉妹が多ければ多い程受けれる恩恵も大きいよと言っているようにも見えます。
子供がほしいけれどできないという悩みを抱えている夫婦の方々への不妊治療への高額医療費の助成額増額もないよりはましですが、まだまだ足りないという感想しかでません。保険対象医療にすることは出来ないのでしょうか?
また、保育料についても、兄弟が多い家庭(ひとり親家庭も含む)は、そんなに多くはありません。
保育料を安くしたり、無償化したところで、入れる保育園がなかったら意味がありません。待機児童はまだまだたくさんいます。保育料を安くするより保育園を早急に増やして、働くお母さんを増やした方が経済が回るような気がします。

次回の政策に期待をしたい

現在の政府は、しきりに少子化にストップをかけようとしていますという姿勢を見せますが、まったく的を得ていないのか子供の数は減るばかりです。
「子育て」は大変です。体力・精神的にもきついことも多いというのに、金銭的にかなり厳しい人生設計を強いられることがほとんどだとわかったら、誰が苦労して子供を作ろうと思うでしょうか?
妊娠したら、産婦人科に通わなければなりません。この医療費、1年ちかく通うとなかなか馬鹿にならない金額になります。出産費用だって「出産育児一時金」以上の金額がかかることがほとんどです。子供はタダでは産めないのです。
産んだ後もお金がないから、子供を預けて働きに出たいけれど預ける保育園に空きがなく、不安に思いながら空きが出るのを辛抱強く待たなければならないご家庭は本当に多いと思います。

この先、消費税が10%になる時に、なんらかの支援政策を検討してくるかもしれませんが、バラマキ政策ではなく、もっと的を得た子育てしたいと若い子が思うような政策を期待したいところです。

ABOUTこの記事をかいた人

一姫二太郎の2人の子供を育てているシングルマザーです。
育児と趣味も満喫したい能天気ライフを送っています。
失敗したり、たまにメソメソしてしまうこともあるけど、人生万事塞翁が馬のを座右の銘として元気に人生奮闘中です。